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2022 Fiscal Year Research-status Report

層状複水酸化物を用いた赤潮プランクトン除去に関する研究

Research Project

Project/Area Number 22K04700
Research InstitutionEhime University

Principal Investigator

福垣内 暁  愛媛大学, 紙産業イノベーションセンター, 准教授 (30502900)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 清水 園子 (山口園子)  愛媛大学, 南予水産研究センター, 准教授 (90531369)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords赤潮 / プランクトン / 層状複水酸化物(LDH)
Outline of Annual Research Achievements

養殖海域では赤潮プランクトンの発生による養殖魚の大量死や品質劣化が、安定的な養殖生産を妨げる大きな要因となっている。現在は,プランクトン除去のために,粉末状粘土鉱物を散布し,プランクトンを凝集沈殿することで除去する試みが行われているが,海水中には大量の塩が存在することから,粘土鉱物を大量散布するものも,大きな効果が得られていない。
本研究では,Al基板上に合成された層状複水酸化物(LDH)を赤潮プランクトン除去に用いることを検討している。LDHは,二価と三価の金属水酸化物から構成される層状の機能性無機材料である。LDHはイオン交換能を有しているため,イオン交換材料としての研究が盛んに行われているが,本研究ではイオン交換現象ではなくLDHが持つ様々な特性がプランクトンに及ぼす影響を検証している。2022年度は,赤潮プランクトンに対して効果のあるLDHと効果のないLDHの違いについて検証を行った。様々な条件でLDHの合成を試み,プランクトン除去試験を行った結果,同様の形状,結晶構造のLDHにおいて,効果がある場合と効果がない場合があることが分かった。効果のある場合は,Al基板から粒子が剥離しやすいものであった。一方,効果のない場合は,Al基板から剥離する粒子が少なかった。これらの結果を踏まえ,Al基板上にLDHを合成する際に,剥離が容易になる条件を検討した結果,LDH合成時に撹拌を行うと,剥離が多くなることが判明した。次年度は,剥離粉末の定量的な検証及び剥離粉末の特性分析を行うとともに,それらとプランクトン除去効果の関連性の検証を行う予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

昨年度の目標は,赤潮プランクトンに対して効果のあるLDHと効果のないLDHの違いを検証することであったが,これらの違いが判明したため。

Strategy for Future Research Activity

次年度は,剥離粉末量とプランクトン除去率との関連調査を行う。と同時に,剥離粉末の形状,化学組成,表面分析などの特性分析を行うとともに,プランクトン除去に効果のあるLDHの検証を行う予定である。

Causes of Carryover

LDHやプランクトンの近年の研究状況の情報収集を行う計画にしていたが,2022年度は,コロナの影響がいまだ大きく残っており,予定していた出張が実施できず,次年度に繰り越しを行った。2023年度は,前年度に実施できなかった各種学会などに参加し,LDHやプランクトンの最新情報の収集に努めてまいりたい。

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Published: 2023-12-25  

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