2023 Fiscal Year Research-status Report
微細管の高液圧成形における材料流動およびマイクロトライボ現象とその寸法効果解明
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22K04761
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
真鍋 健一 東京都立大学, システムデザイン研究科, 客員教授 (10145667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 徹英 東京都立大学, システムデザイン研究科, 准教授 (70614543)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | マイクロ金属加工 / 長尺微細管 / 液圧成形 / 材料流動特性 / その場観察 / 寸法効果 / 不均質有限要素解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、結晶粒を考慮した簡易不均質FE解析を用いた外径0.5mmのマイクロ長尺管の軸押込みおよびT成形における材料流動特性に及ぼす寸法効果の前年度の知見を基に、その実験的検証を目指した外径を2mmに大きくした微細管の材料流動挙動の「その場観察」実験に注力した。 本年度の研究実績としては、これまでの直管部の軸押しによる材料流動挙動の「その場観察」に向けた石英ガラス管を装着して「のぞき窓」を設けた実験金型の改良とCCDカメラによるその場観察システムの構築により、軸押し中の微細管の型との流動・摺動挙動が観察できることを確認した。 具体的には、 ①実験検証用に外径2mmの長尺微細管に対する簡易結晶粒考慮FE解析モデル作成に着手した。②微細管の軸押し実験での材料流動の「見える化」をめざした実験装置の改良しその場観察システムの構築による微細管の材料流動挙動が観察できることを確認した。③材料流動特性の寸法効果検討に適した結晶粒の観察に適した熱処理条件をしめした。④内圧と軸押しによる長尺微細管の材料流動挙動と「限界材料流動長さ」について、実験ならびに理論検討結果による研究対象および条件の適正条件を得た。 以上の成果はまとめる段階まで至らず講演発表できなかったが、2024年の学会などで複数回 発表する計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
微細管の軸押し流動挙動の「その場観察」に注力して研究推進に努めたが、昨年度から難航していた直接観察に不可欠な石英ガラス管の入手と加工の遅れが響いた結果となった。「その場観察」ではCCDカメラなどを含めた光学系の改善も行い、微細管の軸押し中における材料摺動・接触挙動の直接観察ができることは確認できた。しかし、高圧の内圧負荷までには至っていない。以上から、実験装置の改良とその場観察システム構築の遅れがありながらも、周辺の検討事項(長尺管用解析モデルへの改良および直接観察に適した結晶粒サイズの適正値の検討)の進展から、全体としては多少の遅れと評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度の本研究の主テーマの基本的準備が完了できたことを踏まえ、2024度は最終年度としての研究推進策は、外径2mmの微細管を対象とした内圧負荷も含めた軸押し時の材料流動および金型との接触摺動挙動の「その場観察」実験による材料流動限界の検証に注力することである。それを通して、理論および結晶粒考慮の不均質FE解析結果との比較による寸法効果ならびに材料流動挙動の支配因子の解明とその成形メカニズム解明につなげる。そのため、いままで以上に研究分担者との密なる打ち合わせと深い議論を推し進め、その迅速なフィードバックで研究目的の達成を図る。
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Causes of Carryover |
軸押し実験ではその場観察で不可欠な石英ガラス管の破損は生じなかったが、液圧成形での内圧負荷時の石英ガラス管の破損および潤滑表面損傷・汚れ・劣化のおそれがあり、その迅速な対策のための金型/石英ガラス管などの修正・改善費用として次年度への積み残しとしている。最終年度の次年度では研究状況の進捗に対応して、上記費用が少なく済んだ場合には全体計画のなかで微細管の組織観察および粗大結晶粒作成の熱処理費用に充て、研究内容の充実に向けての研究推進を図る計画である。
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