2022 Fiscal Year Research-status Report
Digital Image Correlation Analysis for Pseudo-superplastisity of Mg alloys
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22K04771
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
小貫 祐介 東京電機大学, 工学部, 准教授 (50746998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 紀光 金沢大学, 機械工学系, 准教授 (30735923)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | マグネシウム合金 / DIC解析 / その場観察 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究に必要な引張試験機と長作動距離顕微鏡、およびDIC解析用のカメラとソフトウェアの調達が完了した。当初は秋ごろにこれらの調達を完了する予定であったが、世界情勢の影響で部品の調達に大幅な遅れが生じていた。このため、特に顕微鏡のレンズ、鏡筒、LED照明装置の調達に時間を要し、システムとしての完成は年度末となった。 この一連のシステムによる測定・解析可能性の検証を行い、変形中その場測定に供することが可能であることが確認された。分解能はカメラの受光素子ピクセル数ではなく光学系によって制限され、おおよそ2 μm程度の分解能があるものと目される。これは白色光による光学顕微鏡観察としては回折限界に近い値である。これは先行研究で見られた微細粒の密集領域と粗大粒領域を見分ける上では十分な、想定通りの分解能であると判断される。 現状、予算減額の都合上加熱装置が備わっていない。別途用意する予定の赤外加熱炉を組み合わせることで、目的の高温変形中その場観察ができる環境を整備する予定である。 当初予定では種々の変形条件における組織発達をEBSD測定により捉える予定であったが、研究代表者の所属異動に伴ってEBSD測定を気軽に行える環境ではなくなってしまった。このためこの実験はほとんど実施できなかったが、近隣の大学や研究協力者の大学において実施できるような体制が構築できつつある。 将来の実験条件をより精緻に絞り込むため、過去に実施した対象材料の変形挙動の再解析を行い論文としてまとめた。これは現在査読中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の所属移動、および世界情勢に起因する物価高騰と調達納期の遅れが影響し、1年目で完了予定の実験環境構築が完了できなかったため、計画に遅れが出ていると判断した。しかしながら2年目中頃には完成の目途が立っており、試験材料の入手や加工も完了した。このため2年目終了時には当初想定に近い成果を得るまでにキャッチアップできる可能性が高いと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き装置開発を進め、目的の実験が可能な環境を構築する。不均一ひずみ分布の観察に適したDP鋼や六四黄銅などの複相材料などを用い、DIC解析精度の検証を並行して進める。また過去の実験データの整理から、研究対象材料であるAZX612合金の高温変形挙動には初期組織依存性があるものと予測された。このため初期組織調整のための熱処理条件なども並行して調査を進めていく。
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Causes of Carryover |
残額はごく少額であり、無為に消費するよりは2023年度の物品費として必要な消耗品の購入に充当するべきと考えた。研究代表者の所属機関では旅費に対する補助予算が存在するため、引き続き本研究の予算は物品費を中心に充当する計画である。
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