2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of reverse design system for optimal membrane structure by JT-VAE machine learning
Project/Area Number |
22K04808
|
Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
高羽 洋充 工学院大学, 先進工学部, 教授 (80302769)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 機械学習 / 分離膜 / 生成アルゴリズム / 潜在表現 / Variational Autoencoder / ガス分離 / 二酸化炭素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、広大な化合物空間から最適な膜構造をサンプリングできる、JT-VAE機械学習システムを構築することである。具体的には、混合ガス分離系に対して、最適な膜構造を測定データから創造できるシステムを構築する。前年度までの成果として、データベースの選定と構築、JT-VAEから生成された仮想的な高分子膜の透過性能を予測が可能となった。しかながら、対象とするポリマーとして、比較的低分子量が小さい(約1000以下)のホモポリマーのみしか取り扱うことができなかった。その理由として、JT-VAEが原理的に、分子量が小さいもののみしか取り扱えないことに起因する。JT-VAEのアルゴリズムでは、分子量が1000を超えると学習と生成に要する計算時間が飛躍的に増大し、実際上適用できないためである。そこで、今年度は、ブロック共重合体などへの展開を見据えて、より大きなモノマー分子(分子量2000以上)を取り扱えるように、生成モデルアルゴリズムの見直しを行った。具体的には、階層的VAEであるHierarchical-VAEを応用し、高分子膜の生成を検討した。従来報告されている二酸化炭素分離性能に優れた分離膜の多くはポリイミド系であり、分子量は1000以上ものものが多い。本年度、作成したHierarchical-VAEに、新たな高分子データベースとしてポリイミド系データベースを学習させ、その結果、分子量が1000~3000程度の高分子を生成することに成功した。さらに、学習させたモデルを用いて分子量が大きい新規な高分子膜構造を生成し、二酸化炭素分離膜性能を評価した。その結果、従来のポリイミド系よりも性能に優れた高分子膜構造を見出すことに成功した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
共重合ポリマーやポリアミド系高分子膜を取り扱えるように、分子量の大きな高分子を生成できるHierarchical-VAEに基づく膜設計システムを開発できた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度は、アモルファスシリカ膜、ゼオライト膜、炭素膜をターゲットとする。被分離対象としては、これまでと同様に、無機ガス(CH4, CO2, He, H2, N2)を対象とする。さらに、DACなど具体的な分離系を想定して既存膜を凌駕する新規膜構造を探索する。また、実験研究者と協力を図る。
|
Causes of Carryover |
国際学会が日本開催だったため旅費が安価だった。
|
Research Products
(16 results)