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2023 Fiscal Year Research-status Report

表面電位制御ベシクルテンプレート法によるメッシュ状中空シリカ粒子の調製

Research Project

Project/Area Number 22K04820
Research InstitutionNara National College of Technology

Principal Investigator

林 啓太  奈良工業高等専門学校, 物質化学工学科, 准教授 (10710783)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中村 秀美  奈良工業高等専門学校, 物質化学工学科, 教授 (70198232)
島内 寿徳  岡山大学, 環境生命自然科学学域, 准教授 (10335383)
亀井 稔之  奈良工業高等専門学校, 物質化学工学科, 准教授 (70534452)
石井 治之  山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (80565820)
岩崎 智之  愛媛大学, 学術支援センター, 講師 (50808847)
市川 創作  筑波大学, 生命環境系, 教授 (00292516)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords自己集合体 / シリカ粒子 / 相分離
Outline of Annual Research Achievements

本年度はgiant unilamellar vesicle(GUV)をテンプレートとして調製したメッシュ状中空シリカ粒子へのβ-galactosidaseの内包を試みた.β-galactosidaseにSulfo-Cy3 NHS esterを結合することによって蛍光ラベル化したSulfo-Cy3-β-galactosidase水溶液を内水相として逆相蒸発法によってGUVを調製した.GUVは1,2-dioleoyl-3-trimethylammonium-propane (chloride salt) (DOTAP),1,2-distearoy-sn-glycero-3-phosphocholine (DSPC),cholesterol(Chol)を用いて調製した.主にDOTAPがLd相を,DSPC,CholがLd相を形成する.また,これらの脂質に加えて蛍光プローブである1,2-distearoyl-sn-glycero-3-phosphoethanolamine-N-(7-nitro-2-1,3-benzoxadiazol-4-yl) (ammonium salt) (NBD-DSPE)を用いた.このGUVにtetraethyl orthosilicate(TEOS)、アンモニア溶液を添加して一定時間インキュベートすることでシリカ粒子を調製した.調製したシリカ粒子を共焦点レーザー蛍光顕微鏡で観察したところ,Sulfo-Cy3-β-galactosidaseがシリカ粒子内に内包されている様子が観察された.しかしながら,このシリカ粒子をSEMにより観察した結果,シリカ粒子を観察することができなかった.この原因として,形成されているシリカ膜が非常に薄く,シリカ粒子を乾燥させることで球体構造が維持できないためであると考えられる.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

昨年度までは順調に研究が進展していたが,シリカ粒子の構造が想定以上に強度が低かったため、やや遅れる結果となった.共焦点レーザー蛍光顕微鏡を用いた光褪色後蛍光回復法によってシリカ膜が形成されている可能性は非常に高い可能性が示唆されているが,乾燥させることによって形状を維持できないほどに膜厚が非常に薄い.実際に今後の研究,及び実用化を考えた場合,より安定したシリカ粒子を調製する必要がある.本年度においては調製するときのGUVとTEOSのインキュベート時間を変化させたり,添加するアンモニア溶液量を増加させるなど検討を行ったが,十分な膜厚を得ることができなかった.シリカ粒子調製時にエタノールを添加することでTEOS重合反応速度が促進されることが報告されており,次年度においてはエタノールを添加して検討を行う予定である.

Strategy for Future Research Activity

次年度はまず,エタノールを添加してTEOSの重合反応速度を促進し,SEMで観察可能なシリカ粒子の調製を試みる.十分な膜厚のシリカ粒子が調製できた場合,これまでと同様にSulfo-Cy3-β-galactosidase水溶液を内水相としてシリカ粒子を調製し,共焦点レーザー蛍光顕微鏡により観察することで,Sulfo-Cy3-β-galactosidaseがシリカ粒子内に十分に内包されているかを確認する.また,このシリカ粒子をカバーガラスに固定化し,マイクロチューブポンプシステムを用いてβ-galactosidaseの基質である fluorescein di-β-D-galactopyranoside (FDG)および5-dodecanoylaminofluorescein di-β-D-Galactopyranoside (C12-FDG)を添加する.シリカ粒子内における蛍光強度を測定することで,基質がシリカ膜を透過し,内包されたβ-galactosidaseが機能するか評価する.十分に蛍光が観察された場合,large unilamellar vesicle(LUV)をテンプレートとしてシリカ粒子を調製する.細胞への応用を考えた場合,エンドサイトーシスによって取り込まれるためにはシリカ粒子の粒子径を数百nm程度に調整する必要があり,LUVがテンプレートとして適している.

Causes of Carryover

シリカ膜を基質(fluorescein di-β-D-galactopyranoside (FDG)および5-dodecanoylaminofluorescein di-β-D-Galactopyranoside (C12-FDG)))が透過し,シリカ粒子内に内包したβ-galactosidaseが機能するかを詳細に検討するためにはマイクロチューブポンプシステムが必要である.本年度では十分な膜厚が得られず,シリカ粒子を固定して検討するまでには至らなかったが,GUVを固定することには成功した.

URL: 

Published: 2024-12-25  

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