2022 Fiscal Year Research-status Report
Organic acids generation by radiolysis of groundwater - Reduction of carbonate ion by radiation-induced reaction
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22K04991
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| Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
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Principal Investigator |
熊谷 友多 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 原子力基礎工学研究センター, 研究主幹 (70455294)
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| Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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| Keywords | 放射線 / 炭酸 / 水素 / 有機酸 / 地層処分 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では放射性廃棄物の地層処分で想定される地下環境での放射線による有機酸の生成反応について研究する。深地層は一般的に還元性環境であり、地質によってはメタン等の存在が報告されている。また、放射性廃棄物の地層処分では、金属製の処分容器が用いられ、容器材料の腐食により有意な水素ガスの発生が想定されている。このような地下の還元的な環境では、放射線による溶存炭酸の還元反応から有機酸が生成する可能性があり、放射性核種の移行に影響することが考えられる。2022年度は本研究課題の初年度であり、照射実験の方法や、照射により生じた有機酸の分析方法の検討・整備から進め、水素溶存雰囲気での放射線反応による生成物の分析を行った。まず、現有のイオンクロマトグラフ装置を用いて有機酸を測定するため、標準試料を用いて分析試験を行い、分析カラムや溶離条件等を選定した。その上で、本研究課題で新規に導入したガス混合装置を用いて、水素/二酸化炭素/Arの混合ガスを調製し、試料雰囲気の制御方法を確立した。雰囲気ガスに二酸化炭素を加えているのは、ガス置換による溶存炭酸濃度の変動を抑制するためである。照射実験については、現有のX線照射装置を用いて雰囲気を制御した炭酸水素ナトリウム水溶液の照射を行い、ギ酸およびシュウ酸の生成を確認した。また、GC-MS装置による測定を行うため、分析カラムや試料の前処理方法について検討し、前処理カラムに試料を通じて、脱塩処理を行うことにより感度・再現性が改善することを確認した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度に予定していた実験手法の整備は概ね達成できており、照射実験による水素雰囲気下での有機酸生成のデータ取得も順調に進んでいるため、概ね順調に進展していると判断している。
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| Strategy for Future Research Activity |
次年度は、水素雰囲気下での有機酸データの収取を進めるとともに、反応過程の解析を進め、炭酸イオン・炭酸水素イオンからの有機酸の生成挙動を明らかにしたい。また、GC-MSによる未知成分の分析に取り組み、ギ酸・シュウ酸以外の有機酸の生成についてもデータを拡充するとともに、その後に予定しているメタン溶存雰囲気での照射試験に向けて分析手法を整備しておく。
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| Causes of Carryover |
当初計画時に予定していたIC用炭酸除去デバイスの購入を見送ったため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は、次年度分研究費と合わせて、消耗品等、次年度以降に予定しているメタン溶存雰囲気での照射試験に必要な物品の購入に係る費用等に使用する。
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Research Products
(1 results)
