2023 Fiscal Year Research-status Report
マイクロ水力発電の実用化に向けた高効率開放型クロスフロー水車の最適形状研究
Project/Area Number |
22K05000
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
藤沢 延行 信州大学, 工学部, 特任教授 (20165369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山縣 貴幸 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (50554284)
飯尾 昭一郎 信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (80377647)
内山 知実 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 教授 (90193911)
片山 雄介 九州大学, 工学研究院, 助教 (20778815)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 水力発電 / クロスフロー水車 / 効率 / 最適化 / 形状設計 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、滝用クロスフロー水車の高性能化を、数値解析と実験の両面から検討を行った。今年度は、羽根形状と羽根枚数の最適化に重きを置き、数値計算と実験の両面から考察を行った。羽根形状を変えた計算結果によると、ブレード先端付近にわずかな直線部を設けた水車ランナでは、一般的な半円筒ブレードよりわずかに良好な出力係数が得られたが、ブレード形状を大きく変えた計算結果では、出力係数は低下傾向を示した。このことから、ブレード形状としては、半円筒形状は比較的良好なブレード曲線であるといえる。一方、羽根枚数の影響については、前年度において羽根枚数の増加とともに性能向上が見られたため、新たに32枚の水車ランナを製作し、水車性能を実験的に明らかにした、結論からすると、水車性能は羽根数32枚においても緩やかに増大傾向が見られた。また、同時にオフセット距離の影響についても考察し、羽根枚数32枚では、オフセット距離を大きくすることで、水車性能の向上が期待されることが分かった。一方、水車性能の数値解析も並行して行っており、実験と計算結果は、現在実施した範囲ではあるが、比較的良好な一致が見られた。さらなる、羽根枚数とオフセット距離の影響について、引き続き、数値解析を用いて検討を行う予定である。また、羽根枚数32枚でオフセット距離の大きい条件下では、ランナ周囲にガイドベーンを設置することで、性能向上の可能性が予期される。この点についても、今後継続して検討を行い、滝用クロスフロー水車の性能向上を実現する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ブレード形状の最適化については、あまり顕著な性能向上は得られなかった。一方、羽根枚数の増大に伴う性能向上は、当初あまり期待していなかったが、オフセット距離の最適化と組み合わせることで性能向上が期待されることが分かった。研究全体としては、滝用クロスフロー水車の性能向上に向かっており、研究はおおむね順調に推移しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
羽根枚数の影響とオフセット距離の効果を組み合わせることにより、滝用クロスフロー水車の性能向上が期待されることが分かった。引き続き、これらの最適化を計算と実験の両面から進めることで、最適条件の決定とそのメカニズム解明に取り組むつもりである。また、ガイドベーンによる性能向上も併せて考察する予定である。
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Causes of Carryover |
令和7年度にレビュー論文のオープンアクセス出版を予定しているが、その予算を確保するとともに、同年度までの研究を支障なく進めるための措置である。
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Research Products
(1 results)