2022 Fiscal Year Research-status Report
Construction of engineering system including testing method of a photovoltaic module with curved surface
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22K05006
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
荒木 建次 宮崎大学, 工学部, 特別教授 (70533149)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 太陽電池 / 曲面 / 計量方法 / 標準化 / 微分幾何学 |
Outline of Annual Research Achievements |
曲面幾何学を援用した曲面太陽電池の動作モデルを開発し、屋外に設置した曲面太陽電池の発電電流(太陽の高度・方位により日射量及びその光線角度分布が変動)計測により、モデル通りの値が得られていることを確認し、本方法の有効性を検証した。加えて、本モデル作成及び試験に必要となる曲面座標の採取方法、曲面の記述方法、座標系の定義、計測参照面の定義、計測中の保持方法、曲面座標の内挿方法および内挿方程式、試験のためのソーラーシミュレータの諸条件などについても検討を行い、再現性のある計測ができるようにした。 上記検証は、凹面を含まない3次元曲面であるが、凹面を含む曲面例えば鞍型曲面(航空機向けソーラーパネルや、スポーツ車の車載太陽電池が該当)でも、隠面計算を行うことにより拡張できること、これもまた、屋外計測結果に一致していることを確認した。これらのアルゴリズムや変数の定義なども再検討を行い、文書化した。 海外試験機関(TUVなど)と曲面太陽電池のラウンドロビンを実施し、試験結果を解析することにより、浅い曲面に対しては再現性のある試験結果が確保される試験装置の条件を導出した。さらに、この条件式を検証するために、さらに多くの試験機関に対し、商用曲面太陽電池を送付し、確認のためのブラインドテストを開始した。また、深い曲面でも計測ができるようなソーラーシミュレータに関しても基本設計を行った。 上記成果により、曲面太陽電池の計測方法国際標準化の原案をIECに提案し、議論を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
微分幾何学を援用したモデルが当初想定した以上に高精度であり、修正の必要がなかった。これにより、標準化のための各種試験を前倒しに進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
曲面太陽電池の計算は演算量が多く、非常に時間がかかる。計算フローの合理化、曲面のカタログ化などの高速化を進める。また、おそらく4元テンソルで記述することにより上記高速化が達成可能とみられるので、このファイル構造(将来は標準化)の開発に進む。 また、昨年度開始したブラインドテストを推進し、曲面太陽電池の国際標準化プロジェクトの正式な提案をIECに提出し、海外試験機関と本格的な議論を開始する。
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Causes of Carryover |
曲面太陽電池のモデル化が当初予想していたよりも高精度であったので、追加実験のための人件費と物品費を節約することができた。
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Research Products
(1 results)