2022 Fiscal Year Research-status Report
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22K05052
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
鈴木 康孝 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (30634753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守友 博紀 津山工業高等専門学校, 総合理工学科, 講師 (30803548)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ナノシート / 物理化学 / 機能物質科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
応募者は、ナノシートの光マニュピレーションの先駆者である。本研究では、酸化グラフェンの位置と配向の自在制御に取り組んだ。電極材料として期待されているニオブ酸ナノシート、チタン酸ナノシートとの異種ナノシート積層体をナノシート同士の重なりを制御しながら生成することが可能であることを見出した。光マニピュレーションの過程で、光還元が生じることから、還元型酸化グラフェンの電子的性質が重要である。そこで、今年度は、グラフェンの酸化状態を反応条件を制御することで、酸素官能基の種類を制御することを目指した。黒鉛の鱗状結晶を、発煙硝酸を用いて酸化し、アンモニアで中和することで酸化することで、酸素官能基の種類をエポキシ基のみにした、酸化グラフェンの分散液を得ることに成功した。また、得られた酸化グラフェンを用いて光マニピュレーションを用いて、位置・配向の制御が可能なことも明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究のさらなる進展を目指して現在も、関連する研究を継続している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、酸化グラフェンと他の金属酸化物ナノシートとのヘテロ積層構造の電気物性の評価を検討している。光マニピュレーションで得られる積層構造は、コロイド溶液が存在する液中の基板上に生成される。電気物性の評価には、液中からナノ構造体を取り出す必要があるため、液中からの取り出しを行う研究を行なっている。また、剥離するのが難しいが、より機能性の高いグラフェンの液中剥離にも取り組んでいる。液中で剥離したグラフェンは、そのまま光操作できるコロイドとして得られるので、より優れた機能性材料の創出が期待できる。今後は、電極基板上に、合成した酸化グラフェンを光操作することで、グラフェンの酸化状態の違いとグラフェン一枚の導電性の測定を行なっていく予定である。
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Causes of Carryover |
次年度、国際会議への参加を計画しているためである。近年、航空運賃が高騰しているため、航空運賃のために、今年度の支出を減らして、次年度使用できる経費を多くした。
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Research Products
(4 results)