2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of 3D-Conformational Descriptors of Organic Fragments for Design of Molecular Structures using Deep Neural Network
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22K05073
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
和泉 博 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (20356455)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 立体配座 / ディープラーニング / タンパク質 / 超二次構造 / 分子構造コード化 / 薬剤耐性菌 / IUPAC命名法 / 機能性有機分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)生体分子ディープラーニング解析システムの開発 カンジダ・アウリス感染症は、米国の疾病管理センターから2016年に緊急の脅威として警告された新興真菌感染症である。2023年に日本においても多剤耐性菌の事例が報告されたことから、カンジダ・アウリスの立体配座可変性解析を優先して行った。 Saccharomyces cerevisiaeのフルコナゾール(FLCZ)耐性について、X線結晶構造と分光学的データからアミノ酸変異による結合親和性は同等であり、見かけ上表現型との相関が見られないと報告されていた。立体配座可変性予測では、野生型において変異サイトはリジッドであり、変異によりフレキシブルになることが示され、表現型とよい相関を示した。分光学的データでは、FLCZの結合による吸光度変化がY140F、Y140H変異において野生型と比べて2-3倍小さくなることが示されており、この差分が観測できないフレキシブルなコンフォメーションに対応し、薬剤耐性に寄与しているものと示唆された。 FLCZを含むアゾール耐性とは対照的に、エキノキャンディン耐性においては、変異によりフレキシブルからリジッドになる予測結果が得られ、解析からカスポファンギンが不競合阻害に関与することを明らかにした。Eagle効果について、通常、反転濃度は最小発育阻止濃度(MIC)の倍数として示されるが、カンジダ・アウリスの系では薬剤耐性と区別できないほどMICのばらつきが大きく、野生型の変異サイトがフレキシブルであることが一因であると考えられた。 さらに、タンパク質立体配座可変性予測を広く活用してもらうために、アミノ酸配列の立体配座可変性をカラー表示可能にする機能を加えた、関連するSSSCPredsとSSSCviewをホームページ上に公開するとともにペプチドに対応可能なPepPredsを構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
昨年度構築した、ディープニューラルネットワークを用いたSSSCPredsの予測結果を立体配座可変性予測マップに変換するプログラムを用いて、米国の疾病管理センターから緊急の脅威として警告されたカンジダ・アウリスの立体配座可変性解析を行った。これにより、これまで解明できていなかった多剤耐性の機構に新たな知見を与えた。その結果が論文として認められ、実社会に活用可能であることを示せたことから、達成度として①と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
カンジダ・アウリス薬剤耐性に関する研究を優先した関係から、1)生体分子ディープラーニング解析システムの開発に関して、RNA分子の3D記述子の開発を行うとともに、ディープラーニングに必要な因子の精査を進める。
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Causes of Carryover |
米国の疾病管理センター(CDC)から緊急の脅威として警告されたカンジダ・アウリス薬剤耐性に関する研究成果についてオープンアクセス論文発表を優先する必要があり、1)生体分子ディープラーニング解析システムの開発に関して、他の生体分子に向けてのシステムの構築を後回しにした関係で次年度使用が生じた。他の生体分子に向けてのシステムの構築やオープンアクセス論文発表への使用を予定している。
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