2023 Fiscal Year Research-status Report
多分子連結型クリック反応素子DACN-MMCの開発とそれを用いた生体分子の複合化
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22K05097
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
河崎 悠也 九州大学, 先導物質化学研究所, 助教 (00781999)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | クリック反応 / DACN / 生体分子の複合化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究では,昨年度開発した多分子連結型DACN(DACN derived Multi-Molecule Connector:DACNーMMC)を用いてペプチドとタグ分子との複合化について検討して良好な結果をえた. 1.DACNの側鎖にNHSエステル部位を有するDACN―NHS エステルを用いて,ネコメガエル属のカエルから単離されたペプチドであるフィサレミンとタグ分子(ビオチン)の複合化を行った.アセトニトリル・リン酸緩衝液混合溶媒中でフィサレミンに対してDACN―NHS エステルを作用させるとアミド化反応が迅速に進行して,DACN含有フィサレミンが収率良く得られた.これに対して,アジド化したビオチン誘導体を作用させるとクリック反応が進行して対応するフィサレミンービオチン複合化体を収率良く合成することに成功した.本法は,リシン残基を有するペプチドと多様な機能性分子との複合化法として応用が期待される. 2.DACNの側鎖にマレイミド部位を有するDACN―マレイミドを用いて,固相合成性によって調製したシステイン残基を有するペプチドと蛍光分子(Dansyl)の複合化を行った.アセトニトリル・リン酸緩衝液混合溶媒中でシステイン残基を有するペプチドに対してDACN―マレイミドを作用させるとアミド化が迅速に進行して,DACN含有ペプチドが収率良く得られた.これに対して,アジド化したDansy誘導体作用させるとクリック反応が進行して対応するペプチドーDansyl複合化体を収率良く合成することに成功した.本法は,システイン残基を有するペプチドと多様な機能性分子との複合化法として応用が期待される.
なお,これらDACNーMMCを用いて多くの研究者と共同研究を実施中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本申請研究の課題の1つのであった多分子連結型DACNを用いた生体分子の複合化を達成した. また,もう一つの課題である,蛍光標識型クリック反応の開発においても,良好な結果が得られている.
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Strategy for Future Research Activity |
蛍光標識型クリック反応を用いた生体分子の複合化について検討する. さらに,DACNの一つの窒素原子を酸素に変えたAOCNの開発を行う.AOCNはDACNよりも水溶性が高く,また10倍程度クリック反応性が高いと考えられる.
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