• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2023 Fiscal Year Research-status Report

光反応による含窒素複素環構築法の開発

Research Project

Project/Area Number 22K05103
Research InstitutionToyo University

Principal Investigator

小田 晋  東洋大学, 理工学部, 准教授 (00789901)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords光触媒 / カルバゾール / 含窒素複素環
Outline of Annual Research Achievements

本研究では,穏和な条件下での窒素複素環の構築を目的として光を利用した芳香族ニトロ化合物の還元的環化反応(Cadogan環化)を検討した。具体的には,LED照射下,有機ホウ素由来の光触媒を用いて芳香族ニトロ化合物に対してトリフェニルホスフィンを室温で作用させたところ,カルバゾール誘導体を良好な収率で得た。本反応は,電子供与性のメチル基や電子求引性のシアノ基やトリフルオロメチル基を有する基質を用いても円滑に進行し,良好な基質適用範囲を示した。
また,含窒素六員環の構築を目的として,1-ニトロ-8-フェニルナフタレンに対するCadogan環化を検討した。まず,1-ニトロナフタレンに対して塩化鉄を触媒として用いて臭素化反応を行ったところ,1-ブロモ-8-ニトロナフタレンが得られた。これに対して,フェニルボロン酸を用いて鈴木-宮浦カップリング反応を進行させることで,1-ニトロ-8-フェニルナフタレンを得た。合成した環化前駆体に対してCadogan環化を行ったところ,目的とする含窒素六員環化合物の生成は確認できなかった。原料は消失していることから,トリフェニルホスフィンによるニトロ基の還元は進行しており,ナイトレンは生成しているものの,アレニウム中間体の安定性が不十分であるため,目的物が得られなかったと考えられる。現在,代替の基質としてジアリールメタン類縁体を用いて検討しており,低収率ながらアクリジンやフェノチアジンといった含窒素六員環の構築に成功している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

予定通り,光によるカルバゾール環の合成に成功しており,含窒素六員環の構築にも着手できているため。

Strategy for Future Research Activity

今後,光触媒を最適化することで収率の向上を目指す。また,オレフィンを基質として用いてアジリジンの合成も検討する。

Causes of Carryover

予定よりも安い価格で消耗品を購入したため,残高がわずかに生じた。差額は次年度の消耗品に使用する予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi