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2023 Fiscal Year Research-status Report

Development of materials for solid-phase recovery reaction and liquid-phase conversion reaction for low-concentration carbon dioxide

Research Project

Project/Area Number 22K05186
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

加納 博文  千葉大学, 大学院理学研究院, 教授 (60334166)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywords環境負荷低減物質 / アルカリ金属炭酸塩 / ナノ構造化 / ナノコンポジット / 二酸化炭素回収 / 二酸化炭素変換反応
Outline of Annual Research Achievements

(1) NaOHとテレフタル酸から得られる塩を873 K~973 Kの範囲で10 K間隔で焼成してNa2CO3と炭素とのコンポジットを得た。湿潤下におけるCO2回収能力、反応速度、および再生反応温度を調べた。その結果、923 Kで焼成したコンポジットが最も良い性能を示し、再生温度が353 Kと低温化できたので、廃熱を利用したCO2回収システムの構築に有望な材料であることを明らかにした。
また、比較的安価なクエン酸とNaOHから得られる塩を923 Kで焼成してコンポジットを得、そのCO2回収特性を調べ比較した。クエン酸からのコンポジットは、同程度の飽和回収容量を示したが、反応速度が遅いという特徴があった。
2-1) 昨年度、CO2の電気化学的選択還元によるエタノール等への変換について検討するための電極を作製した。このCu担持Fe/NC電極を陽極として用い、KHCO3溶液にCO2を吹き込みながら、―1.2 V(vs. Ag/AgCl)を 60秒印加後、―1.4 V(vs. Ag/AgCl)を6時間印加し続けた。その後の溶液の状態を観察した。有機臭はなかったが、濁りがあったり、気液界面に油の存在が観察されたりする結果が得られた。
2-2) 液相におけるナノ細孔性カーボン触媒によるCO2変換反応
昨年度、グリニャール反応についてブロモベンゼンとCO2から安息香酸が生成することを確認した。この反応系に対する活性炭の触媒効果を、アドール社製の活性炭素繊維(ACF)を用いて調べた。異なる5種類のACFの細孔特性を77 Kにおける窒素ガス吸着等温線測定を行い、細孔パラメータを求めた。ブロモベンゼンとCO2から安息香酸が生成する反応の際に、ACFの存在と非存在、および、無細孔性炭素の存在について、生成する安息香酸の収率を評価した結果、ACFが効果的に触媒として働くことが明らかとなった

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

1)については、温度依存性を評価することで、炭酸ナトリウムのカーボンコンポジットの生成機構を理解でき、試薬の混合比や焼成温度の影響を制御することで、より効果的なコンポジットの形成ができるようになった。
2)については、生成した有機物の解析を進めるとともに、改めて電極の調製条件を精査して、最適な条件を探しているところである。
3)については、ACFのナノ細孔がグリニャール反応を促進する結果が得られてきたので、より詳細な条件について、検討する予定である。

Strategy for Future Research Activity

1)については、順調に進行しており、NaOHとテレフタル酸から調製する条件を確立した。今後、CO2回収プロセスにおける詳細な機構を理解するための実験をするとともに、大気中のCO2回収(Direct Air Capture)に展開していく予定である。
異なる有機酸(例えば、クエン酸)を用いて調製し、これまでのものと比較していくことで、実用的な観点についても検討できる。また、廃棄プラスティックを原料することも、今後検討していく予定であり、実用性の面からの進展を期待できる。
2)については、電極の調製条件を確立し、電気化学還元の反応段階まで進むことができるように試行錯誤が必要であるが、一定の条件はわかってきているので、それをもとに検討していく予定である。
3)については、CO2を有効利用できるグリニャール反応に活性炭素繊維が有効に作用することを見出したので、最適条件を見出す実験を展開する予定である。

Causes of Carryover

予定していた国際会議が開催されず、参加費や旅費の分は未使用になったため。2024年度、関連国際会議があり参加する予定なので、その経費に充当する。
またマスフローコントローラなどの計器類は、供給不足納期が長くなったなどの問題により納品されず、未使用になった分があったため、次年度に持ち越した。

  • Research Products

    (5 results)

All 2024 2023

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 1 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] Magnetic Supramolecular Spherical Arrays: Direct Formation of Micellar Cubic Mesophase by Lanthanide Metallomesogens with 7‐Coordination Geometry2024

    • Author(s)
      Komiyama Nao、Ohkubo Takahiro、Maeda Yoshiki、Saeki Yuya、Ichikuni Nobuyuki、Masu Hyuma、Kanoh Hirofumi、Ohara Koji、Takahashi Ryunosuke、Wadati Hiroki、Takagi Hideaki、Miwa Yohei、Kutsumizu Shoichi、Kishikawa Keiki、Kohri Michinari
    • Journal Title

      Advanced Science

      Volume: 2309226 Pages: 1-10

    • DOI

      10.1002/advs.202309226

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] Faster Sorption of Propylene Compared to Propane Using an Elastic Layer-Structured Metal?Organic Framework (ELM-11)2024

    • Author(s)
      Sato Shinya、Iwasaki Tsubasa、Kajiro Hiroshi、Kanoh Hirofumi
    • Journal Title

      Langmuir

      Volume: 40 Pages: 5850~5857

    • DOI

      10.1021/acs.langmuir.3c03716

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 鉄がドープされたポーラスシリコンの磁性に及ぼすヨウ素吸着の効果:XAFS 測定による解析2023

    • Author(s)
      加納博文,瀬端隼人,小西健久
    • Organizer
      第 74 回コロイドおよび界面化学討論会
  • [Presentation] テレフタル酸とNaOHから得られる Na2CO3-炭素ナノコンポジットの焼成温度がCO2回収特性に与える影響2023

    • Author(s)
      ZHANG BO、加納博文
    • Organizer
      第36回日本吸着学会研究発表会
  • [Presentation] ELM-11の二酸化炭素吸収反応に対するSO2の影響2023

    • Author(s)
      片岡洋人、上代洋、加納博文
    • Organizer
      第36回日本吸着学会研究発表会

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Published: 2024-12-25  

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