2022 Fiscal Year Research-status Report
アニオン過剰酸化物の固/固界面構築と界面イオン移動支配因子の解明
Project/Area Number |
22K05271
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
嶺重 温 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (00285339)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | イオン伝導体 / 界面イオン移動 / 界面インピーダンス |
Outline of Annual Research Achievements |
アニオン過剰酸化物のもつ界面イオン移動挙動を明らかとするため、今年度はランタンとニッケルから成る酸素過剰酸化物と、酸素欠損型および過剰型の各種酸化物で構成される、酸化物イオン移動型固/固界面を構築し、そのイオン移動挙動を調べた。具体的には緻密な酸化物イオン伝導体(固体電解質)の上に、緻密な酸化物イオン・電子混合伝導体膜を製膜し、燃料電池の酸素極/固体電解質界面に相当する界面を構築し、イオン移動挙動を調べた。その結果、酸化セリウム系固体電解質を用いた場合に安定な界面が形成でき、分極抵抗、ならびにその温度依存性を正確に評価することができた。加えて、交流インピーダンス測定結果の伝送線モデルを適用した解析を実施することで各反応素過程を分離でき、各種酸化物で構成される界面抵抗、ならびにその活性化エネルギーを評価できる体制が構築できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
種々酸化物を用いた、酸化物イオン伝導性固/固界面を形成し、その拡散、電荷移動、界面イオン移動特性、ならびに活性化エネルギーを評価できる体制が構築できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに他の酸化物系について拡張し、酸素欠損型、酸素過剰型で構成される安定な種々界面を構築し、その界面イオン移動挙動の詳細を探る予定である。
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Causes of Carryover |
今年度は、研究室の既存設備や消耗品を用いた実験が可能であったため。次年度は試薬、金属、セラミックス類の各種消耗品が必要となり、加えて学会発表を計画しているため、その費用に充てる予定である。
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