2022 Fiscal Year Research-status Report
深海微生物叢情報を利用した新規糖質分解酵素の探索及び機能解析と応用展開
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22K05398
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
澄田 智美 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(生命理工学センター), 副主任研究員 (00746331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平岡 聡史 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(生命理工学センター), 研究員 (70824423)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 糖質関連酵素 / 糖鎖 / グリコシダーゼ / メタゲノム解析 / 海洋 / X線結晶構造解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖鎖は多糖・糖脂質・糖タンパク質などの複合糖質として自然界に広く分布し、様々な生命現象の一端を担っている。これまで糖鎖を介した生命現象の解明は陸上の試料を中心に進められてきており、海洋、特に深海環境の細菌叢を対象とした研究例は極端に少ない。深海環境微生物は、陸上とは全く異なる環境に適応するために独自の生存戦略を持つことが予想されるため、深海メタゲノム情報には未知の性質を持つ酵素が数多く眠ることが期待される。深海細菌の大半は未培養系統に属し、実験室での培養が困難であるが、海洋水や深海堆積物を対象にしたメタゲノム解析からの探索を行うことで、遺伝子情報に直接アプローチした遺伝子配列探索が可能となる。本研究では、深海環境での糖鎖を介した生命現象の解明を行うため、深海メタゲノム情報を大規模に活用して新規糖質関連酵素の探索を行い、糖質関連酵素に関する知見の大幅な拡張と更なる応用へと繋げる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
深海メタゲノム情報を用いて新規糖質関連酵素を探索した結果、既報の酵素と配列類似性が低い未培養細菌系統由来の新規酵素を発見した。合成遺伝子を用いた異種発現系により酵素を作成し、本酵素の諸性質の検討を行った。さらに結晶構造解析により本酵素の基質特異性を詳細に解析した。
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Strategy for Future Research Activity |
本酵素の発見を手がかりに、さらに探索を行ったところ、細菌・古細菌・真核生物に幅広く分布する大規模な新規糖質分解酵素群を発見した。現在、これらの酵素群は機能未知タンパク質として登録されている。これらの酵素群に関しても機能解析を進め、本酵素群に関する知見を大規模に拡張し、新規酵素群を介した生命現象と酵素の多様性の解明を行う。
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Causes of Carryover |
学会がオンライン開催だったため、旅費の支出額が予定よりも大幅に少なくなったため。 令和4年度未使用額は、令和5年度に実施する追加実験消耗品費及び学会参加や論文投稿費用に充当する。
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