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2022 Fiscal Year Research-status Report

Characterization of membrane vesicles involved in toxin gene transfer and toxicity in foodborne pathogens

Research Project

Project/Area Number 22K05477
Research InstitutionUniversity of Shizuoka

Principal Investigator

島村 裕子  静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教 (60452025)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 増田 修一  静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (40336657)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords黄色ブドウ球菌 / ブドウ球菌エンテロトキシンA / 膜小胞 / 遺伝子伝播
Outline of Annual Research Achievements

【方法】S. aureus No.29株 (SEA産生株) にNo.77株 (SEA非産生株) の培養上清を加えて培養し、No.29株の溶菌を誘導した。溶菌誘導あり/なしのNo.29株から膜小胞 (MVs; >100 kDaまたは<100 kDa) を調製し、MVs中のSEAタンパク質 (Western blot)、SEAファージの有無 (ファージにコードされる遺伝子の検出) およびMVsを介したNo.77株へのSEA遺伝子の伝播について検討した。菌体の遺伝子発現とMVsの性状との関係を明らかにするために、ポリフェノールを添加したBHI培地でNo.29株を培養し、SEA産生量および病原因子関連遺伝子発現量について解析した。また、ポリフェノールを添加した培地でNo.29株を培養して調製したMVsの性状について調べた。
【結果】No.29株由来のMVsには、SEAタンパク質が内包されており、また、100 kDa以上のMVsには、SEAファージが内包されていることが示唆された。一方、No.29株由来MVsをNo.77株 (SEA非産生株) に添加し、SEA遺伝子の伝播について検討したところ、伝播は認められなかった。No.29株の病原因子発現に対するポリフェノールの影響について調べたところ、ノビレチンを除く試料でSEA産生量、全ての試料で病原因子関連遺伝子発現量が有意に減少した。No.29株由来MVsの粒子経に対するポリフェノールの影響を調べたところ、各MVsの粒子径に差は認められなかった。一方、試験に供した全てのポリフェノールを添加した培地で調製したMVsにおいては、SEA含有量が有意に減少した。MVsと培養上清のSEA量は関連しておらず、SEAは、MVs中に選択的に内包されていることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

おおむね当初の目標を達成できている。No.29株由来MVsをSEA非産生株に添加し、SEA遺伝子の伝播について検討したところ、伝播は認められなかった。SEA遺伝子が伝播するためには、MVsに内包されているSEAファージがSEA非産生株と接触する必要があることから、MVsを破壊する方法を検討し、SEA遺伝子の伝播について確認する予定である。

Strategy for Future Research Activity

本年度は、主に以下の3項目について研究を進めていく予定である。
1) SEAファージにコードされる遺伝子が検出されたMVsを破壊した後、SEA非産生株に添加して、MVsを介したSEA遺伝子の伝播について検討する。
2) 各種培養条件がMVsを介したSEA遺伝子伝播の頻度に及ぼす影響について解析する。
3) 各種条件下で培養後に調製したMVs中の病原因子タンパク質の組成および細胞内局在の差異 (LC-MS/MSによるプロテオーム解析) を明らかにする。

Causes of Carryover

膜小胞を介したSEA遺伝子の伝播について検討したところ、伝播が認められなかったことから、遺伝子伝播の頻度に及ぼす影響を解析するために必要な試薬等の購入時期を遅らせた。また、学会発表が対面ではなくオンライン発表になったことで、旅費の一部に余剰が生じた。本年度は、昨年度に引き続き、研究費をMVsを調製するために必要な遠心式限外ろ過フィルターなどの消耗品費等に使用する。また、No.29株由来MVsの内包タンパク質に対するポリフェノールの影響を調べるためにLC-MS/MSによるプロテオーム解析を行う予定である。そのため、研究費の一部は、LC-MS/MS用カラムなどの消耗品費に使用する予定である。

  • Research Products

    (5 results)

All 2023 2022

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 2 results) Presentation (3 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Journal Article] Regulation of staphylococcal enterotoxin-induced inflammation in spleen cells from diabetic mice by polyphenols.2023

    • Author(s)
      Shimamura Y., Noaki R, Oura Y, Ichikawa K, Kan T, Masuda S.
    • Journal Title

      Microorganisms

      Volume: 11(4) Pages: 1039

    • DOI

      10.3390/microorganisms11041039

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] Effects of growth stage on the characterization of enterotoxin A-producing Staphylococcus aureus-derived membrane vesicles.2022

    • Author(s)
      Yamanashi, Y., Shimamura, Y., Sasahara, H., Komuro, M., Sasaki, K., Morimitsu, Y., Masuda, S.
    • Journal Title

      Microorganisms

      Volume: 10(3) Pages: 574

    • DOI

      10.3390/microorganisms10030574

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 食中毒菌由来膜小胞の性状に対するカテキンとプロアントシアニジンの作用の比較2022

    • Author(s)
      大浦由起乃、山梨佑花、島村裕子、増田修一
    • Organizer
      第18回日本カテキン学会年次学術大会
  • [Presentation] 食中毒菌由来膜小胞の性状および炎症誘導に対するポリフェノールの影響2022

    • Author(s)
      大浦由起乃、山梨佑花、島村裕子、増田修一
    • Organizer
      第118回日本食品衛生学会学術講演会
  • [Presentation] ポリフェノールによる細菌誘発性食中毒および皮膚炎の制御2022

    • Author(s)
      島村裕子
    • Organizer
      第12回シーズ&ニーズビジネスマッチング研究発表会、静岡大学食品・生物産業創出拠点第57回研究会・静岡県食品技術研究会第274回例会
    • Invited

URL: 

Published: 2023-12-25  

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