2022 Fiscal Year Research-status Report
ビフィズス菌の特異な植物多糖代謝系をターゲットにした新規プレバイオティクスの創製
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22K05548
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
芦田 久 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (40379087)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ビフィズス菌 / グリコシダーゼ / アラビノース / アラビノキシラン / アラビナン |
Outline of Annual Research Achievements |
申請書提出以降に Bifibacterium longum subsp. longum のゲノム中に存在するGH43クラスターのうちBLLJ_1850とBLLJ_1851についての論文が受理された。これでロンガムがもつ9個のGH43遺伝子のうち7個の解析が終了し論文化することができた。令和4年度は未着手であったBLLJ_1718とBLLJ_1719の解析を実施した。BLLJ_1719はpNP-α-Arafを分解しアラビナンやアラビノキシランからアラビノースを遊離させた。アラビノキシラン由来オリゴ糖を用いた試験の結果、α1,2-Arafとα1,3-Arafのシングル置換側鎖構造を切断し、ダブル置換構造には作用しなかった。またアラビナンの主鎖構造であるα1,5-結合のアラビノオリゴ糖にも作用したことから、比較的広い基質特異性を有するエキソ-α-L-アラビノフラノシダーゼであることが明らかになった。一方、BLLJ_1718はpNP-α-Arafをほとんど分解せず、pNP-α-Arapを切断した。アラビノキシランオリゴ糖に対しては、α1,2-Arafとα1,3-Arafのシングル置換およびα1,2/3-Arafダブル置換構造に作用したが、分解は非常に遅かった。またアラビナンやアラビノキシランからAraを遊離しなかった。本酵素は、B. longum の他のGH43とは異なるエキソ-α-L-アラビノピラノシダーゼであると考えられるが、今回アラビノピラノースを含む天然基質が入手できなかったため詳細な解析が行えていない。アラビノピラノースは、オタネニンジン由来の配糖体Ginsenosideや、植物細胞壁にも含量は少ないながら存在することが報告されているため、これらの資化に関わる酵素であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ当初計画通りに進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
アラビノキシランを食品加工用酵素処理やマイルドな化学処理によりオリゴ糖化して、ビフィズス菌に対するプレバイオティック効果の高いアラビノース側鎖を含む画分を調製して、各種のビフィズス菌やその他の腸内細菌に対する増殖促進効果を評価する。
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Causes of Carryover |
(理由)アラビノキシランと食品加工用酵素の購入を計画していたが、製造元の納期が間に合わず、次年度へ繰り越した。 (使用計画)アラビノキシランと食品加工用酵素の購入に充てる計画である。
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Research Products
(6 results)