2023 Fiscal Year Research-status Report
気孔開閉運動を制御する新奇カルシウムシグナル伝達機構の解析
Project/Area Number |
22K05560
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宗正 晋太郎 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 准教授 (20641442)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 気孔 / 孔辺細胞 / カルシウム / イオンチャネル / 環境ストレス応答 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、気孔開度を制御する孔辺細胞シグナル伝達においてカルシウムイオンの輸送と感知に関与すると考えられる新規カルシウムイオンチャネル・細胞質カルシウムイオンセンサー候補因子の機能解析を進めている。CRISPR/Cas9システムを用いて昨年度獲得した様々な多重遺伝子破壊シロイヌナズナ変異体の気孔表現型解析から、気孔開閉運動の制御において中心的な役割を果たすことが予想される遺伝子をさらに絞り込むことができた。 アブシシン酸(ABA)を含む、様々な気孔閉鎖刺激を用いた実験の結果、絞り込んだキナーゼAやイオンチャネル候補因子の関与するシグナル伝達経路の詳細な情報を取得することができた。さらにこれまで検出することのできなかったイオンチャネル候補因子のイオン輸送活性を評価可能な実験系を構築することができた。また興味深いことに、孔辺細胞に発現するイオンチャネルが塩ストレス条件下での根の生長制御に関与するというデータを取得したため、現在論文投稿の準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
電気生理学実験の結果、様々な孔辺細胞カルシウムイオン輸送体候補因子のイオン輸送活性を検出することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
イオン輸送活性を検出することができた孔辺細胞カルシウムイオン輸送体候補因子の詳細な機能解析をin vitro、in vivoの両方から進めていく。
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