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2023 Fiscal Year Research-status Report

イネの再生株利用栽培の安定多収化に向けた再生能の遺伝育種的研究

Research Project

Project/Area Number 22K05607
Research InstitutionJapan International Research Center for Agricultural Sciences

Principal Investigator

小林 伸哉  国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 熱帯・島嶼研究拠点, 主任研究員 (70252799)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 齊藤 大樹  国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 熱帯・島嶼研究拠点, 主任研究員 (10536238)
國吉 大地  国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 熱帯・島嶼研究拠点, 任期付研究員 (70912559)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywordsイネ / 再生株
Outline of Annual Research Achievements

イネの生産効率の向上とその安定化は重要な課題であり、生産効率向上の手段のひとつとして再生株「ひこばえ」を利用した籾の複数回収穫栽培がある。古くから、日本を含む各地でひこばえの利用は見られたが、その収量レベルは低いものであった。近年は栽培技術の改良などにより、収量レベルがあがりアメリカや中国などで普及が進んでいる。しかしながら、株の再生能に関する生理的遺伝的機作はほとんど研究されておらず、品種改良は進んでいない。そこで本課題では、再生能の生理遺伝的特性の評価方法について検討し、遺伝的要因を解明し複数回収穫に適した育種素材の開発を目的として次の3項目に取組んでいる。
1. イネ遺伝資源の株再生能多様性評価、2.再生株の出穂特性解明:近年栽培技術の改良により収量レベルが上がり、日本では多収品種「北陸193号」の派生系統Aを用いた2回収穫の試験で1500kg/10aという超多収を達成していた。これら2品種系統に加え、いくらかの多収品種について、出穂日や遅れ穂発生について調査した。調査にあたっては、出穂前に追肥を行ったり1回目の収穫の刈り取りを高めにしたりするなど、再生株が発生しやすいと思われる条件とした。
2.再生株の出穂特性解明:上記で用いた品種・系統について、1回目の出穂日について調査した。調査にあたっては、上記同様再生株が発生しやすいと思われる条件とした。
3.再生株安定多収系統を用いた遺伝要因解明:上述の「北陸193号」と派生系統Aおよび、それらを両親とした交雑後代系統(組換え自殖系統)約150系統を養成し、圃場で栽培試験を行った。1回目の出穂日などの農業特性や遅れ穂発生に関する調査を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

1.イネ遺伝資源の株再生能多様性評価:株再生能は環境条件など多くの要因に影響されているようで、再生能の遺伝的な評価は困難であった。
3.再生株安定多収系統を用いた遺伝要因解明:北陸193号と派生系統Aおよび、それらを両親とした組換え自殖系統約150系統について圃場で栽培試験を行い、前年度に引き続き1回目の出穂日や収量関連形質などの基本的な農業特性に関する情報を取得した。また、再生穂の調査を行ったが、遺伝的要因による差異が表れているかどうか判断が困難であった。
このように、特に再生能の評価の点で当初の計画よりもやや遅れていると考える。

Strategy for Future Research Activity

1.イネ遺伝資源の株再生能多様性評価: 調査に用いる品種・系統を絞り込み、再生能の評価方法を検討しつつ、特性調査を進める。
3.再生株安定多収系統を用いた遺伝要因解明:前年度までに得られた「北陸193号」と派生系統Aおよびそれらの組換え自殖系統の複数回の栽培試験の結果について、農業特性の年次変動などを検討する。得られたデータをもとに、出穂や収量関連形質など農業特性についての遺伝解析に取り組む。

Causes of Carryover

消耗品が予定より安く購入できたため、僅かながら次年度使用額が生じた。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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