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2022 Fiscal Year Research-status Report

アスパラガスの増産を目指した冬期の休眠打破におけるフルクタン代謝の役割

Research Project

Project/Area Number 22K05635
Research InstitutionRakuno Gakuen University

Principal Investigator

上野 敬司  酪農学園大学, 農食環境学群, 准教授 (90441964)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 園田 高広  酪農学園大学, 農食環境学群, 教授 (60621498)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsアスパラガス / フルクタン / フルクタン加水分解酵素 / フルクタン合成酵素 / 休眠打破 / 低温 / 萌芽
Outline of Annual Research Achievements

アスパラガスの貯蔵根に蓄積する貯蔵多糖フルクタンは可食部の若茎の萌芽の養分であり、収穫期に減少するが、収穫前の冬の休眠打破の期間にも緩慢にフルクタンが減少する。翌春の若茎の多収には、この期間のフルクタン含量の維持が望ましいと考えられるが、この期間のフルクタン含量の減少の仕組みについては不明な点が多い。
2022年度はアスパラガスを約2ヶ月生育させたポット苗を用いて休眠打破の期間を模倣した複数の環境条件で栽培した。具体的には休眠を導入したあと、3℃で低温に当てた群と10℃を維持した群を用意した。また現場での栽培環境を模倣するため低温に当てる際、地上部の擬葉を刈り取った群と維持した群を用意した。この間のアスパラガス貯蔵根を経時的にサンプリングし、貯蔵根中のフルクタン代謝関連酵素遺伝子の発現変動を調査した。フルクタンの加水分解に関与する遺伝子については茎葉を刈り取った群では、急激に発現上昇したのに対して、茎葉を維持した群では増加は確認されなかった。この傾向は3℃のほうが顕著であった。この反対にフルクタン合成に関与する遺伝子は茎葉を刈り取った群では変化が見られないのに対して茎葉を維持した群では急激な発現上昇が確認された。このことから休眠打破時の茎葉の有無が貯蔵根中のフルクタン含量に影響を及ぼす可能性が考えられた。
また低温処理、10日及び20日目のポットを加温し、萌芽性試験を行ったところ低温処理20日目の方が10日目よりも早く萌芽した。
今後、貯蔵根のフルクタン含量の測定を進め、これらの変化との関係を考察する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2022年度はアスパラガス品種'太宝早生'をポット栽培し、貯蔵根をサンプリングし、遺伝子発現変動解析を実施した。概ね予定通りに進行し、低温処理期間の遺伝子発現変動の様子を捉えることができた。また萌芽性の異なる二品種(A及びBとする)を用いたポット栽培も実施しており、サンプリングは終了している。また2023年度に用いる1.5年株の栽培管理を進めており順調に生育している。

Strategy for Future Research Activity

2022年度の試験で用いた太宝早生の貯蔵根のフルクタン含量の測定を進め、遺伝子発現変動ならびに萌芽特性との関連性を検討する。また萌芽特性の異なる二品種(A及びBとする)の遺伝子発現変動を調査し、2022年度の太宝早生を用いた試験との比較を行う。また2022年度から準備を進めている1.5年株のアスパラガスを用いてより生産現場に近いサンプルにて評価を進める。

Causes of Carryover

糖抽出や遺伝子発現解析に関わる実験消耗品に支出する。

URL: 

Published: 2023-12-25  

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