2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of precise stem volume estimate technology for broad-leaved forests using laser sensing
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22K05743
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
トウ ソウキュウ 信州大学, 先鋭領域融合研究群山岳科学研究拠点, 特任准教授 (00772477)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 森林計測 / レーザセンシング / ドローンレーザ / モバイルレーザ / 広葉樹単木解析 / 立木幹材積 |
Outline of Annual Research Achievements |
林業の成長産業化のため、林野庁、自治体、林業事業体は広葉樹林も含めた高精度な森林資源量情報を求めている。既存の単木材積計算法は林野庁の昭和45年頃に出版した立木幹材積表が一般的になっている。しかし、林業現場のデータからこの方法で計算した広葉樹林の立木材積と実際に収穫した木材の材積が大きくずれていることが課題とされている。この課題を解決するため、本研究は空(ドローン)と陸(地上)からの高精度なレーザセンシングを統合することで、単木レベルでの樹冠と樹幹の三次元点群情報から広葉樹林の精密な立木幹材積算定技術を開発し、広葉樹資源の有効活用に貢献することを目的として実施した。 令和5年度は岐阜県飛騨市と群馬県嬬恋村にある広葉樹天然林、長野県木島平村にあるカラマツ林を中心として、多様な樹種を含む合計約80ヘクタールの面積で落葉期のドローンレーザ、モバイルレーザとRGB画像を撮影し、現地調査を行った。全域の点群データの後処理と単木解析を実施し、約20,000本の単木結果を目視確認で修正した。そして、令和5年4月に木登りで検証用の対象木11本(有効なデータは9本)を実測した。根元から50cmの位置をベースに高さ1mごとに12.5mまで樹幹直径を実測し、これを精度検証の真値とした。また、落葉期のドローンレーザデータとモバイルレーザデータを用いて単木樹幹直径解析手法を開発した。解析精度について、ドローンレーザから解析した樹幹直径は処理手法によって誤差平均が-0.73cm~1.14cmの範囲となった。モバイルレーザから解析した樹幹直径は、全ての高さの結果では誤差平均が-4.56cmとなって、11m以下の結果では誤差平均が-1.09cmとなった。 研究成果として、知財になる特許出願を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の基盤となる高精度なデータの取得、ソフトウエアの購入、データの解析、研究成果の発表は計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
三年目は研究計画の通りで単木樹幹直径解析精度の検証、高精度な立木幹細り表の作成、丸太材積推定技術の開発を行っていく。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で出張が中止となった及び購入物品の納品日が次年度となったため、次年度使用額が生じた。 次年度使用額はR6年度の外国出張と6月に納品予定の物品購入に使用する。R6年度請求額は当初の予定通り、物品購入や国内旅費などとして使用する計画である。
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