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2023 Fiscal Year Research-status Report

生理生態学的アプローチによるウナギ属魚類の春機発動・銀化・回遊開始機構の解明

Research Project

Project/Area Number 22K05799
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

萩原 聖士  北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 准教授 (80704501)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsウナギ / 銀化 / 回遊 / 春機発動 / 性成熟
Outline of Annual Research Achievements

ウナギ属魚類は黄ウナギとして数年から数十年かけて成長した後、銀化して銀ウナギとなり、産卵回遊を開始する。温帯に分布するニホンウナギなどの温帯ウナギでは、銀化は水温が低下する秋季に生じ、銀化に伴い眼径の増大、胸鰭の伸長、鰾および心臓の発達、消化管の縮小、生殖腺の発達などの変化がみられる。これまでの研究から、秋から初冬にかけて銀化する個体は、銀化しない個体に比べて夏季の時点で既に卵径が大きく、春機発動していることが示唆された。これは、「銀化・春機発動・回遊行動開始の3つは秋から初冬にかけてほぼ同期的に生じる」という従来の考えを覆すものであった。
2023年度は、ニホンウナギの食欲関連遺伝子群、生殖関連遺伝子群、成長関連遺伝子群のプライマーを設計し、mRNA転写量を測定するためのリアルタイムPCR法を確立した。また、過去に夏季に採集した天然ニホンウナギ(40個体、全長500mm以上、黄ウナギ、卵濾胞径から回遊予定個体と残留予定個体を判別済み)の、脳、下垂体、生殖腺、肝臓、胃、筋肉からtotal RNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを合成した。測定は次年度に残された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

北海道大学北方生物圏フィールド科学センターに着任して1年目であったため、実験環境の立ち上げに多くのエフォートと資金を割く必要があり、研究の進捗に遅れが生じた。

Strategy for Future Research Activity

2023年度中にリアルタイムPCRやステロイド測定系のための実験環境を構築することができたため、2024年度はこれまでに収集した資料と確立した測定系を用いてニホンウナギの食欲関連遺伝子群、生殖関連遺伝子群、成長関連遺伝子群のmRNA転写量や血中ステロイドホルモン量を測定する。異動により遅れが生じたが、本課題の遂行に問題はない。
2024年度途中の進捗状況によっては研究期間延長を申請する可能性がある。

Causes of Carryover

北海道大学北方生物圏フィールド科学センターに着任して1年目であったため、新たに実験環境を構築する必要が生じ、調査や実験のエフォートを十分に確保することが困難であった。一部の調査と実験を延期したため次年度使用額が生じた。
新たに実験環境を構築するために当初の研究計画に予定の無かった分析機器(プレートリーダー)を購入する必要が生じたが、残りの経費を使用して本課題を遂行する事は可能であり、大きな問題はない。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Book (1 results)

  • [Book] Eel Science (13. Metamorphosis and Silvering)2023

    • Author(s)
      Hagihara S & Sudo R
    • Total Pages
      14
    • Publisher
      Springer
    • ISBN
      978-981-99-5691-3

URL: 

Published: 2024-12-25  

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