2022 Fiscal Year Research-status Report
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22K05843
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
宮崎 さと子 (窪田さと子) 帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (90571117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森岡 昌子 帯広畜産大学, その他部局等, 助教 (40838538)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | GAP / 環境負荷低減 / SDGs |
Outline of Annual Research Achievements |
GAP導入によるSDGsへの寄与、特に環境負荷低減効果を定量評価することを最終目標に、2022年度は環境への取組に関する予備的調査を行った。2012年に行われたJGAP認証取得農家に対するアンケート調査によると、GAP導入の目的として「環境保全」を挙げたのは16%であり低い水準にある。 以上の状況を踏まえ、GAP導入農家およびGAP導入高校への聞き取り調査を実施し、取り組みの現状について整理した。課題としてあがったのは、「環境保全」としてどのような取り組みが望ましいか不明であることであった。多くは、施肥および施用体系の見直しによる減肥や減農薬であったり、プラスチック被覆肥料の使用中止など、取り組みが比較的容易で効果を把握しやすい項目を重要視していることが明らかとなった。さらに、GAP導入高校においては、圃場における二酸化炭素濃度計測器の導入、農業機械の排出ガス計測センサーの導入、圃場を取り巻く動植物の経年把握および分析など、各校の研究テーマとも関連付けながら積極的な姿勢が見られた。 次に、肥料会社への聞き取り調査から、国内および海外における環境負荷低減対策に貢献する技術情報について整理した。最も注目されている技術はノンティルやストリップティルといわれる、土壌の耕起方法の見直しにより圃場からの温室効果ガスの排出を抑える取組である。わが国でも当該技術を取り入れている場合も存在するが、技術的な制約よりも地域における心理的な制約が大きいことが指摘された。さらに、カバークロップなど作物を有効利用する方法あるが、特に圃場面積の大きい十勝地域においては敬遠されることも多く、現状緑肥の導入が少しずつ進んでいるのみだという。 以上の通り、わが国の現状としては、環境負荷低減対策として取り組まれていることが限られていることから、シミュレーションモデルによって定量評価をしていく方法を検討したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では個別経営体のGAP導入による効率性を定量評価する予定であったが、新型コロナウイルス感染症の影響で調整が上手くいかなかった。そこで、2年目の課題を前倒しで行うこととし、環境保全効果の定量化のための予備的調査を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、1年目の課題の再調整を行うほか、予備的調査を反映して環境保全効果の定量化を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイル氏感染症の影響で、1年目の計画を断念し2年目の計画の予備的調査を実施した。調査先は北海道内に限定したこと、学会がオンラインでの開催になったことから旅費の使用がなかった。 次年度は、通常の調査が可能と判断し、予定していた1年目の調査とともに、学会報告も検討している。
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