2022 Fiscal Year Research-status Report
東北地方の気候変動に対する水稲乾田直播栽培による適応策の提示
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22K05944
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| Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
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Principal Investigator |
井上 聡 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター, グループ長補佐 (20354011)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 美幸 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター, 主任研究員 (20370611)
大久保 さゆり 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター, 主任研究員 (20705793)
浪川 茉莉 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター, 研究員 (30760102)
舛谷 悠祐 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター, 研究員 (60909456)
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| Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | 気候変動適応策 / 水稲乾田直播 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
①乾田直播栽培出芽サブモデル開発では、複数の気温条件下でのポット出芽試験を実施した。それらの結果より出芽サブモデルを試作中である。出芽サブモデルにより、乾田直播の作業スケジュールや気象の推移で異なる出芽タイミングを正確に予測できるよう計画している。②乾田直播栽培発育モデル開発では、自然光利用型温度勾配温室でのポット栽培によって複数の気温条件下での乾田直播栽培試験データを収集した。それらの結果により、発育モデルを開発中である。モデル構造を構築することができたため、現在、関係する論文を執筆中である。今後は、年次反復によってモデルパラメータを定めるよう計画している。また、ポット試験データの精密評価のための分光画像撮影システムを試作したので、学会発表した。③大型圃場乾田直播栽培試験およびモデル実証では、所内および場外生産者圃場にて、大型圃場における乾田直播栽培試験を実施し、発育データを取得した。また、過去の乾田直播栽培試験データを解析して、国際誌に論文公表した。乾田直播を模したポット試験による発育モデルを大型圃場データによって検証していく計画である。④高温障害リスクの評価では、気候変動後の将来予測気象データを取得して気象環境の解析を進め、発育モデルによって将来予測計算できる体制を整えた。移植栽培による高温障害リスクに対する乾田直播による高温障害リスク低減効果についての解析を取りまとめて、東北地方の水稲乾田直播栽培における気候変動適応策としてのエビデンスを確立する計画としている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
東北6県の水稲移植栽培について、近年の農林水産統計による作柄地帯ごとの耕種期日データを収集して、出穂日が早期化しているか解析する予定であったが、新型コロナ禍が引き続いたため、収集作業を実施できなかった。それ以外の栽培試験等は順調である。
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| Strategy for Future Research Activity |
①乾田直播栽培出芽サブモデル、②乾田直播栽培発育モデル開発、③大型圃場乾田直播栽培試験およびモデル実証、④高温障害リスクの評価、を総合して、東北地方の水稲乾田直播栽培における気候変動適応策としてのエビデンスを確立する計画である。
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| Causes of Carryover |
東北農政局等にて作況データの調査を予定していたが、新型コロナウイルスの影響により、移動や打ち合わせの制限が掛ったため、年度内に事業を完了することが困難となったためにコロナ5類化によって、各種制限が大幅に緩和されたことから、引き続きこれらを行っていく計画である。
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