2022 Fiscal Year Research-status Report
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の増悪および発がん因子の解明
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22K06032
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
尾崎 清和 摂南大学, 薬学部, 教授 (40268496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 安史 広島国際大学, 薬学部, 准教授 (40389119)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 非アルコール性脂肪肝炎 / マウスモデル / カルニチン / ピオグリタゾン / 組織解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. カルニチンは、NASHの進行とNASHに起因した腫瘍発生を抑制できるのか? 本研究では、カルニチンがNASHの進行ならびにNASHに起因した肝発がんプロセスの進行を抑制できるか否かを、申請者が開発した新規のカルニチン欠乏NASHモデルマウスを用いて明らかにするために、高脂肪食を40週間投与することにより、肝腫瘍発生を誘発する低カルニチン血症マウス(NASHモデル)に対し、高脂肪食と同時に高用量あるいは低用量のカルニチンを投与する実験をおこなっている。動物に投与中であり、順調に肥満動物が作成されているが、解剖にまでにはいたっておらず、結果は出ていない状況である。 2. インスリン抵抗性改善薬ピオグリタゾンは、NASHの進行とNASHに起因した腫瘍発生を抑制できるのか? 本研究では、インスリン抵抗性改善薬ピオグリタゾンがNASHの進行ならびにNASHに起因した肝発がんプロセスの進行を抑制できるか否かを、申請者が開発した新規の耐糖能異常発現NASHモデルマウスを用いて明らかにするために、発がん性を有さないアロキサンを新生児期のマウスに投与して耐糖能異常を誘発し、高脂肪食を40週間投与することにより、肝腫瘍発生を誘発したNASHモデルマウスを作製している。さらにこのモデルマウスに対し、高用量あるいは低用量のピオグリタゾンをそれぞれ投与し、高脂肪食摂取のみのNASHモデルを比較することにより、腫瘍発生ならびにNASH進行に対するピオグリタゾンの効果を解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
いずれの実験ともに、順調に動物の生産、動物への高脂肪食、被験物質の投与をおこなっており、投与中の検査も問題なくおこなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度中には、すべての動物の解剖を終了する予定であり、ピオグリタゾンの実験の結果が、カルニチンの実験よりも早く得ることが予想される。できるだけ解剖後の解析を前倒しして実施できるように調整中である。
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Causes of Carryover |
ほぼ予定通りの消耗品を購入しており、差額も4000円程度と小さく、本年度の実験計画は当初の予定通り遂行する。
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