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2022 Fiscal Year Research-status Report

Analyses on the function of Nkg7 in the regulation of lytic granule secretion and biogenesis

Research Project

Project/Area Number 22K06047
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

江島 耕二  北里大学, 理学部, 教授 (30327324)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小寺 義男  北里大学, 理学部, 教授 (60265733)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords細胞傷害 / 細胞傷害性T細胞 / Nkg7
Outline of Annual Research Achievements

細胞傷害性T細胞 (CTL) は,ウイルス感染細胞や腫瘍化した細胞を傷害して排除することにより生体の恒常性維持に寄与する細胞である。これらの細胞は細胞質内にパーフォリンやグランザイムと呼ばれる細胞傷害分子を含む顆粒 (傷害顆粒) をもち,その中身を標的細胞との接着面に放出することにより標的細胞を傷害することが知られている。しかし傷害顆粒の生合成や放出などの制御機構については未だ不明な点が多い。本研究では,最近我々が傷害顆粒の制御に必須であることを明らかにした新規細胞傷害関連分子Nkg7について,その作用機序を解明することを目的とする。具体的には細胞活性化前後のNkg7の細胞内の局在や,共局在・相互作用する分子,またそれに必要なNkg7分子上の部位を同定したい。方法としては,4回膜貫通型の傷害顆粒膜タンパクであるNkg7について,その顆粒内ループ部位や細胞質内C末端部位を一部タグで置換した変異体を作成し,それらをNkg7欠損CTLに導入した細胞を用いて,Nkg7の細胞内局在を解析し,共局在する分子や相互作用する分子を同定することを計画している。この計画の下,今年度は主に以下の2つの成果が得られた。① Nkg7について,第1ルーブの一部をFlagタグで置換した変異体,C末 (リソソームへの局在を決定するモチーフが含まれる) をFlagタグで置換えた変異体,及びその両方の置換を含む変異体を作成した。② Nkg7に対する市販の抗体で,フローサイトメトリーで使用できるものが無いため,Nkg7の第1ループとC末のペプチドをウサギに免疫することにより抗血清を作成した。得られた抗血清はペプチドに対して反応したが,C末のペプチドに対する抗血清についてはフローサイトメトリーでも使用することができた。今後これらの変異体や抗体を用いて,Nkg7の機能や局在について解析していく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

Nkg7の変異体作成において,Nkg7の顆粒内ループ部分については,タンパクのループ構造内での使用に適していることが示唆されているPAタグ (ヒトポドプラニンの一部) を使用する予定であったが,市販の抗体が生産中止となり,使用できなくなってしまった。また,PAタグと置き換えた変異体を作成したが,入手していた抗PA抗体は反応しなかった。しかしループ部分についてもFlagタグを使用することでフローサイトメトリーでも使用できることが分かり,目的を果たすにあたって特に大きな時間的なロスにはならなかった。
申請者は本年度より所属先が変更となり,新しい研究室で研究を進めることになったため,その起ち上げにある程度時間がかかった。起ち上げの時間については計画時には想定していないものであったが,幸い変異体や抗血清の作成が特にトラブルもなく順調に進んだため,研究自体はほぼ当初の予定通りに進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

2023年度は2022年度に作成したNkg7の変異体や抗血清を用いて,主に以下のことを行う予定である。
① Nkg7遺伝子欠損マウスからCD8陽性T細胞株を作成し,その細胞株に本年度作成したNkg7変異体遺伝子をレトロウイルスのベクターを用いて導入する。こうして作成されたNkg7変異体導入株の細胞傷害機能や顆粒放出反応について,野生型Nkg7導入細胞と比較することにより,CTLの細胞傷害機能におけるNkg7の第1ループやC末の重要性について検討する。② Flagタグに対する抗体,もしくは抗Nkg7抗血清を用いた共免疫沈降法により,Nkg7と相互作用するタンパクの探索を行う。③ 抗Nkg7抗血清や抗Flagタグ抗体を用いて,Nkg7のCD8陽性T細胞内の局在について解析する。その際,パーフォリンやグランザイムなど傷害顆粒内の分子との共局在についても検討する。④ Nkg7はCD8陽性CTLだけでなく,CD4陽性細胞にも発現することが示唆されたため,Nkg7を発現するヘルパーT細胞を同定し,その機能発現におけるNkg7の役割についても解析する。

Causes of Carryover

今年度90万円の予算において約18万円ほど繰り越しとなった。これは予定していた消耗品が購入できなかったことによる。大きな要因は牛胎児血清FCSで,マウスT細胞の活性化はそのロットの要求性が高いが,スクリーニングによりまだ十分に満足できるロットが昨年度中に得られなかったためである。FCS購入は予め計画していたもので,今後さらにスクリーニングを続けることによってベストなものを購入する予定であり,今年度はほぼその分が繰り越しとなった。それ以外については予定通りの予算を計画している。

  • Research Products

    (2 results)

All 2023 2022

All Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] The microsomal prostaglandin E synthase-1/PGE2 axis induces recovery from ischemia via recruitment of regulatory T cells.2023

    • Author(s)
      Amano H, Eshima K, Ito Y, Nakamura M, Kitasato H, Ogawa F, Hosono K, Iwabuchi K, Uematsu S, Akira S, Narumiya S, Majima M.
    • Journal Title

      Cardiovascular Research

      Volume: - Pages: -

    • DOI

      10.1093/cvr/cvac137

    • Peer Reviewed / Int'l Joint Research
  • [Presentation] mPGES-1/PGE2 axis induces recovery from ischemia via SDF-1/CXCR4 axis-mediated accumulation of Tregs in ischemic muscle2022

    • Author(s)
      Hideki Amano,Koji Eshima,Yoshiya Ito,Kanako Hosono,Ko Hatanaka,Satoshi Uemastu,Shizuo Akira,Shuh Narumiya,Masataka Majima
    • Organizer
      第96回日本薬理学会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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