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2022 Fiscal Year Research-status Report

Analysis of the mechanism by which leaf epidermal cells develop complex shapes.

Research Project

Project/Area Number 22K06264
Research InstitutionNara Institute of Science and Technology

Principal Investigator

加藤 壮英  奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (70379535)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords微小管 / チューブリン / 細胞形状 / ファルネシル化
Outline of Annual Research Achievements

シロイヌナズナ微小管結合タンパク質BPP5は、N末端側に植物特異的な微小管結合ドメインを持ち、C末端側の終止コドン直前にファルネシル化を受けるCaaX motif様のドメインを持ち、C末端を介して細胞膜に局在することが予想される。とくに両ドメインは、陸上植物を通じて配列の保存性が高く、BPP5が細胞膜との緩い結合により局所的に微小管を集積させる、もしくは集積しやすくするのに重要な働きをすると仮定している。この働きを欠損する事でbpp1;2;5(bpp5相同遺伝子の3重変異体)の葉表皮細胞は丸みのある形状に、さらにBPP5過剰発現体の葉表皮細胞は細長い形状を生み出すのではないかという点において遺伝学的証拠を示すため、タンパク質のイソプレニル化に関わるファルネシルトランスフェラーゼPFTまたはゲラニルゲラニルトランスフェラーゼ I 型 PGGT-Iを構成する各3遺伝子について、それぞれの変異体とbpp1;2;5または、BBP5の過剰発現体との多重変異体を作出している。当該変異体は、標的遺伝子を介し多面的な機能を示し、特に共通のαサブユニットである、PLPについては矮小化が見られるため予備的ではあるが、過剰発現体の表現型を抑制し、bpp1;2;5についても表現型がplpにマスクされるようだ。現在、その確認と、背景における微小管の顕微鏡観察を近々行う計画である。C末端の変異体については作出し、植物体に形質転換し、過剰発現株を作出する計画である。加えて、シロイヌナズナ野生型の葉表皮細胞は顕著に凹凸性でかつ扁平であるが、bpp1;2;5の細胞形状は二次元的な丸みにとどまらず細胞の3次元的にも膨れる。これら細胞が、高浸透圧ストレスを与える事で細胞が壊れやすい事を示した。この現象にMSL9、MSL10遺伝子の関与が指摘されておりこちらについても遺伝学的解析を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

所属研究室の教授退職による、申請者の所属研究室の閉鎖、それによる申請者の新たな所属研究室の移転、加えて、その研究室の学内での移転などがこの1年で重なり、当該年度は植物栽培等、研究環境について多くの制約がかかったために、当初申請で計画していた通りに研究を遂行できない状況であった。ただし、ファルネシルトランスフェラーゼPFTまたはゲラニルゲラニルトランスフェラーゼ I 型 PGGT-IとBPP5との遺伝学的な関連は、本申請におけるBPP5の保存されたC末端配列の生理機能の推定には重要な植物であり、それらを作出したことについては評価できる。

Strategy for Future Research Activity

ファルネシルトランスフェラーゼPFTまたはゲラニルゲラニルトランスフェラーゼ I 型 PGGT-Iとbpp1;2;5三重変異体、および、BPP5との多重変異体について、細胞形状の変化、および微小管への影響を定量的に観察する。これらの植物体を基礎にして、CaaX配列に変異を導入した植物体における影響を計測する。更に、生化学的なエビデンスを得るために、実際にBPP5が脂質修飾を受けているかを今年度調査する計画である。加えて、前年度進展させることが難しかった、LNG 微小管結合タンパク質やSPK1 ROP活性化因子との多重変異体を用いた微小管観察などを推進し、BPP5の細胞形状を決める分子レベルの機能を明らかにしていく。

Causes of Carryover

所属研究室の教授退職による、申請者の所属研究室の閉鎖、それによる申請者の新たな所属研究室の移転、加えて、その研究室の学内での移転などがこの1年で重なり、当該年度は植物栽培等、研究環境について多くの制約がかかったために、当初申請で計画していた通りに研究を遂行できない状況であった。次年度では、前年度に作出された植物体の観察に必要な顕微鏡備品、また、生化学的な解析に用いる試薬、遺伝解析に必要な試薬等を中心に前年度の遅れを取り戻すべく、予算を執行していく計画である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] Molecular genetics of BPP genes, which involved in shape formation of leaf pavement cells in Arabidopsis2022

    • Author(s)
      加藤壮英, 三ツ井奨一朗, 橋本隆
    • Organizer
      JANPER・細胞骨格 合同研究会 2022
  • [Presentation] コムギ胚芽無細胞翻訳系における翻訳エンハンサーの同定2022

    • Author(s)
      北田早貴, 板谷知健, 多田裕昭, 南賢尚, 川邊陽文, 加藤壮英, 山﨑将太朗, 加藤晃
    • Organizer
      第39回 日本植物バイオテクノロジー学会(堺)大会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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