2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K06273
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
黒森 崇 岡山大学, 自然生命科学研究支援センター, 客員研究員 (80332295)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | イメージングMS / 質量分析 / 植物ホルモン / アブシジン酸 / 水分ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
植物が水分状態を感知・伝播して、生体に必須な水分を最適な状態で維持していくことは、個体レベルの環境応答の中でも最も重要なネットワーク制御の一つです。一般的に高等植物は、水分ストレスを感知すると、地上部の表皮組織に存在する孔辺細胞へ情報を伝え、先ず気孔を閉鎖します。続いて、遺伝子発現の変化を起こし、生長速度や分化の質を変えていきます。 アブシジン酸は、植物のストレス・ホルモンとして知られており、環境ストレスに応答して機能します。特に、水分ストレス下では、孔辺細胞に作用して気孔閉鎖を誘起し、さらにその後の植物体全体での遺伝子発現の変化を促します。アブシジン酸は、水分ストレスネットワークの段階的・時間的進行において中心的に機能するシグナル分子ですが、産生場所とその後の伝播様式については完全な解明には至っていません。 本研究では、水分ストレス環境下で、中心的なシグナル分子として働くアブシジン酸が、実際にどこで産生されて、その後どのように分布しているか、時空間的に検出し、可視化することが目的です。水分ストレスネットワークの分子機構を、目に見えるかたちで視覚的に明らかにすることを目指します。 これまでにモデル植物シロイヌナズナの葉を材料に、アブシジン酸分子の検出を試みたところ、生体に含まれる濃度が低いことが問題でした。そこで、アブシジン酸を豊富に含む植物種に関して調査し、マメ科植物を材料に用いることを検討しました。さらに、質量分析イメージング法を行うために、植物の葉の切片サンプルの作製方法やスライドガラスへの固定の方法などに関して検討を行いました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画した準備および検討を行っているため。
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Strategy for Future Research Activity |
マメ科植物の葉の切片を用いた標本サンプルの作製を行い、機器測定へ進める計画です。
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Causes of Carryover |
本年度は研究打ち合わせと試験準備費用に使用し、残額を含めて次年度は試薬購入や機器利用のために使用します。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] The HKT1 Na+ transporter protects plant fertility by decreasing Na+ content in stamen filaments.2023
Author(s)
Uchiyama T, Saito S, Yamanashi T, Kato M, Takebayashi K, Hamamoto S, Tsujii M, Takagi T, Nagata N, Ikeda H, Kikunaga H, Suda T, Toyama S, Miwa M, Matsuyama S, Seo M, Horie T, Kuromori T, Yamagami M, Ishimaru Y, Uozumi N
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Journal Title
Science Advances
Volume: 9
Pages: 5495
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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