2023 Fiscal Year Research-status Report
Roles for arginine metabolism in the establishment of plant body plan
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22K06289
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
川出 健介 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (90612086)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ヒメツリガネゴケ / 茎葉体 / アルギニン代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)ヒメツリガネゴケ培養条件の検討 2023年度より研究実施場所を埼玉大学へ移したことで、新たにヒメツリガネゴケの培養室を立ち上げ、各種培養条件の検討に取り組む必要が出た。そこで、まずは、限られたスペースであるため他の植物も栽培しつつ、従来と同じようにヒメツリガネゴケを培養する実験系を確立した。 2)ヒメツリガネゴケ系統の整備 研究実施場所を移すにともない、ヒメツリガネゴケangustifolia3変異系統や関連する形質転換系統を一時的に保存状態としていた。それらを通常条件下で培養して使用可能であることを確認するとともに、新しい場所で適切に管理して研究を進めるため、各系統の整備を行なった。 3)茎葉体形成時におけるアルギニン代謝の生理的な役割 安定同位体で標識したアルギニンを用いる実験と並行して、すでに取得していたトランスクリプトーム解析の結果をもとに、茎葉体形成時におけるアルギニン代謝の生理的な役割について検討した。そうしたところ、ヒメツリガネゴケangustifolia3変異系統の茎葉体では、野生株と比べて細胞壁の改変や修飾に関わる遺伝子群の発現レベルに有意な変化が見られることを再確認することができた。この視点を組み込んだ総説は現在一報が2024年度中に公刊される予定となっている。また、それとは別に、アルギニン代謝の発生および成長における特徴的な働きについてまとめた総説一報を公刊させることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新たに実験室を立ち上げる必要が出たことから、実験の進展そのものには遅れが出ている。しかし、学会年会における招待講演を受けたり、二報の総説を発表したりすることができており、研究全体の成果としては着実にあがっていると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の終了時に課題として挙げた安定同位体13C(炭素)で標識されたアルギニンを用いて炭素骨格の流れを追跡する実験が未着手である。今年度はこの点の着実な遂行をまずは目指して実験に取り組む。また、茎葉体形成時におけるアルギニン代謝と細胞壁関連変化については顕微鏡観察や細胞壁成分の分析などを通して検証を重ねたい。こうして、最終年度であるため、茎葉体形成とアルギニン代謝の変化をつなぐ生理機能をまとめた原著論文を投稿するところまで研究を進展される。
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Causes of Carryover |
ヒメツリガネゴケを培養するためのシャーレを購入する費用であったが、シャーレの残りに余裕があったため新規購入を控え、次年度に使用することでより効率的に予算執行を進めることを目指したため。
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