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2023 Fiscal Year Research-status Report

Elucidation of mechanisms of controlling egg envelope thickness in fish species.

Research Project

Project/Area Number 22K06303
Research InstitutionJosai University

Principal Investigator

佐野 香織  城西大学, 理学部, 准教授 (70612092)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 神田 真司  東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (50634284)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords卵膜 / zona pellucida / メダカ
Outline of Annual Research Achievements

脊椎動物の卵細胞を多く構造物はzona pellucida (ZP)タンパク質により構成されている。体外受精を行う魚類において、ZPタンパク質で構成される卵膜は、産卵環境に適合した厚さや性質をもち、また孵化時に卵膜を分解する孵化酵素との関係も綿密に調整されている。本研究では、受精や多精拒否、胚の保護など様々な局面で重要な卵膜の厚さが、どのようなメカニズムで決定されるのかを解明することを目指している。
真骨魚類の進化過程において、zp遺伝子の発現場所は卵細胞から母体の肝臓に変化したことが知られている。その結果、メダカなどの正真骨類では、肝臓で合成したZPタンパク質は血流を介して卵巣へと運ばれ、重合して卵膜となる。このように、産卵期のメスの血中には常に多量のZPタンパク質が存在しているにもかかわらず、同じ種の卵膜の厚さはほぼ一律になる。このことから、卵細胞にはZPの重合を止めて、厚さを一定に決める何らかの機構が備わっているのではないかと考えている。
培養細胞を用いてZPリコンビナントタンパク質を作製し、メダカ腹腔投与実験または単離培養卵巣への添加実験を行った。その結果、どれだけZPタンパク質の濃度を濃くしても一定以上の卵膜の厚さにはならないことが明らかとなった。また、哺乳類のZP重合にはfurinにるprocessingが必要である。魚類の卵膜においてこれが必要であるかはまだ明らかになっていないが、必要であった場合、これがZPの重合を終わらせることに関与しているかもしれない。そこでfurinによる切断サイトに変異を入れたZPを作製し、卵膜形成にどのような影響をもたらすかを解析した。さらに現在、卵膜の厚さの異なるメダカ近縁種を用いて、始原生殖細胞を移植により卵膜の厚さがドナー、レシピエントどちらのものになるのか解析をしようとしている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

始原生殖細胞に蛍光が見られるトランスジェニックメダカの細胞を、卵膜の厚さの異なるメダカに移植する実験がうまくいっていないため。
しかし、リコンビナントタンパク質を用いた実験はおおむね順調に進んでいる。哺乳類のZP重合ではfurinによるprocessingが必須である。メダカなどの魚類でもこれが同様に必須であるかを明らかにするため、このサイトに変異を入れたリコンビナントZPによる卵膜形成実験などを行っており、こちらは順調に進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

d-rR系統において卵細胞のステージごとのRNA sequence解析を行う。fuirn遺伝子のmRNA発現はもちろん、その他のゴナドトロピン受容体やビテロジェニントランスポーターなど、特定の卵形成ステージに発現する遺伝子を見いだすことにより、卵膜形成を終わらせる原因遺伝子を見つけたいと考えている。

Causes of Carryover

今年度に行う予定であったRAN sequence解析が、来年度に変更になったため。

  • Research Products

    (4 results)

All 2023

All Presentation (4 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] ifferent role of liver-derived and ovarian-derived ZP proteins in egg envelope formation of medaka Oryzias latipes2023

    • Author(s)
      Kaori Sano, Reo Yokokawa, Shinji Kanda, Shigeki Yasumasu
    • Organizer
      EMBO Workshop “Trans-Scale Biology using exotic non-model organisms”
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 真骨魚類の進化過程で保存されている卵膜の微量成分であるzp遺伝子2023

    • Author(s)
      横川玲央、西野良英、神田真司、安増茂樹、佐野香織
    • Organizer
      日本動物学会 第94回 山形大会
  • [Presentation] 外来性ZPタンパク質によるゼブラフィッシュの卵膜形成2023

    • Author(s)
      矢部真以、渡邊花菜、神田真司、佐野香織
    • Organizer
      日本動物学会 第94回 山形大会
  • [Presentation] ゼブラフィッシュZP タンパク質の血流を介した卵膜形成2023

    • Author(s)
      矢部真以、渡邊花菜、神田真司、佐野香織
    • Organizer
      日本動物学会 第76回 関東支部大会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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