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2023 Fiscal Year Research-status Report

海産クマムシ学への飼育実験系によるアプローチ

Research Project

Project/Area Number 22K06353
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

藤本 心太  山口大学, 大学院創成科学研究科, 助教 (40779758)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 美濃川 拓哉  東北大学, 生命科学研究科, 准教授 (60400305)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords生活史 / 分類学
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、海産クマムシ類の飼育系を用いて生活史の解明や交雑実験、頭部感覚器官の機能解明を目指すものである。本年度は、山口県産系統/種の生活環を安定的に回すことを目指し、個体の歩きやすい足場の特定をするなど飼育環境の検討をおこなったが、生きた個体の維持に留まり、生活史情報をデータとしてまとめられる状態には至らなかった。また形態的によく似た山口県産系統/種と研究分担者の飼育する青森産系統/種に加え、和歌山産系統/種について分子データ(核の18S rRNA、28S rRNA、ミトコンドリアのCOIの部分配列)を用いて分類学的に検討を進めた。その結果、形態の詳細な観察をはじめより詳しく研究を進める必要があることが判明した。餌の分子データによる同定も試みたが、青森県産系統/種の餌1種のみを同定することができた。適切な領域とプライマーを選定し、引き続き他の餌の同定を試みる。この他、基礎生物学研究所で、山口県産系統/種の野生個体を用いて、赤外線照射によって頭部感覚器官の機能を阻害(破壊)するための予備実験を実施した。周辺組織を損傷しないと考えられ、照射後も個体の生存するいくつかの条件で海産クマムシ類の頭部感覚器官に赤外線を照射したが、標的サイズが小さく、光学顕微鏡下では照射による損傷の程度を正確に確認できなかった。電子顕微鏡観察で損傷の程度を確認するため照射処理個体を樹脂包埋した。来年度、樹脂を薄切し電子顕微鏡観察をおこなうことで、赤外線照射実験に最適な条件を検討する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

山口県産系統/種の研究が期待よりも遅れている。

Strategy for Future Research Activity

生活史の解明、扱っている系統/種の分類学的問題、餌の同定、頭部感覚器官の機能阻害実験など、研究途上の課題の解決を目指す。

Causes of Carryover

研究の進捗状況により、購入を予定していた物品を今年度購入しなかったことと本財源による出張がなかったことによる。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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