2022 Fiscal Year Research-status Report
藻類共生型原生動物の多様性・生態的意義の探求と進化に関する研究
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22K06377
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Research Institution | Nagahama Institute of Bio-Science and Technology |
Principal Investigator |
保科 亮 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 短期研究従事者 (40373089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 淳 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (60465929)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 細胞内共生 / 藻類 / 繊毛虫 / 進化・多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
数カ所でのサンプリングの結果、未解析の共生藻保有繊毛虫2種、チラキディウム、および、フロントニアを採取した。 チラキディウムでは、緑色藻ターゲットのPCR産物をダイレクトシークエンスにより、きれいなピークが得られ配列決定できている。すなわち、チラキディウム内の藻類はクローン化、あるいはそれに近い状況になっていることが示される。共生藻のSSU rDNAにイントロンはなく、BLAST検索からもっとも近縁なシークエンスはChlorella sp. (Sequence ID: Y12816)であるが、なお4塩基の差異があった。現在種同定を目指し、ITS領域を解析中。 フロントニアは2個体しか採取できなかったためか、現在のところ緑色藻ターゲットのPCRでバンド確認ができていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度は、サンプリングの機会が少なかったうえ、サンプリングの結果が芳しくなく、期待したほど共生藻保有繊毛虫の取得ができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
ターゲットとする共生藻保有繊毛虫の存在をこれまでに確認している場所に再度赴き、同サンプルを採取する。目的は1)各種繊毛虫-共生藻のコンビネーションを再度確認し、その共生状態(一時的保有なのか、永続的保有なのか)を確認すること。2)一部の繊毛虫が持つ共生藻が、注目すべき未記載種であることがDNA情報から判明しており、再度のサンプリングにより、中の共生藻を取り出して培養・研究をおこなうため。
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Causes of Carryover |
参加を予定していた二つの国際会議が、いまだ残るコロナウィルスの影響で延期となったこと。また、思うように時間が取れず、サンプリング機会が減ったことにより、旅費の使用額が大きく減った。 延期になった国際会議が来年度に予定されている。
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Research Products
(2 results)