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2022 Fiscal Year Research-status Report

Insular woodiness revisited: How liana evolved into big tree on oceanic island?

Research Project

Project/Area Number 22K06378
Research InstitutionOkinawa National College of Technology

Principal Investigator

渡邊 謙太  沖縄工業高等専門学校, 技術支援室, 技術専門職員 (50510111)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywordsつる性 / 島嶼生物学 / island syndrome / ハワイ諸島 / 樹木化
Outline of Annual Research Achievements

つる植物が自立する高木へと進化した例はあまり多くは知られていない。しかし、ハワイ諸島の固有種アカネ科ハナガサノキ属のGynochthodes trimera は、つる性の同属としては異例の自立する高木(14 m)となることに気がついた。本種は島という環境下で、つる性から高木へと進化した可能性がある。さらに、本種は両性花(両全性)とされているが、実際には雌雄異株(雄株+雌株)である可能性もわかってきた。
本研究では、島におけるつる性植物の高木への進化と雌雄異株化の解明を目的とする。具体的には、G. trimera がハワイ諸島内において、つる性から自立性の高木に、両全性から雌雄異株に進化したとの仮説を検証し、その過程の解明を目指す。そのために、
1)G. trimera の自立した樹木としての実態、2)G. trimera の雌雄性、3)G. trimeraと近縁種を含めたハナガサノキ属全体の系統関係 の3点を明らかにし、G. trimera に見られる樹木性と雌雄性がいつどのような過程で進化したのかを検証する。
このうち、初年度である本年度は、COVID19の影響によりハワイに渡航できなかったこともあり、主に琉球列島と台湾に分布する近縁種であるハナガサノキのツルとしての特徴、並びに性表現の確認をおこなった。また、以前のフィールド調査で取得したハワイのG. trimera の生態的情報を整理し、解析した。さらに、一部のハワイのサンプル、さらには、ニューカレドニアに分布する近縁種の乾燥葉サンプルからDNAを抽出し、系統解析を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

初年度である本年度は、COVID19の影響によりハワイに渡航できなかったこともあり、主に琉球列島と台湾に分布する近縁種であるハナガサノキのツルとしての特徴、並びに性表現の確認をおこなった。また、以前のフィールド調査で取得したハワイのG. trimera の生態的情報を整理し、解析した。さらに、一部のハワイのサンプル、さらには、ニューカレドニアに分布する近縁種の乾燥葉サンプルからDNAを抽出し、系統解析を進めている。
しかし、どうしても現地におけるデータの取得ができていないため、当初の予定よりは大幅に遅れている。

Strategy for Future Research Activity

次年度は、まずニューカレドニア島の近縁種のDNAサンプリングと生育形状の確認を行う。また、1-3月頃を目安にハワイ諸島において、実際にG. trimeraの生態的調査を進める。さらに、DNAによる系統解析と祖先形質の推定を行う予定である。
具体的には、本種の樹木としての実態を明らかにし、つる植物からの進化の過程を解明するため、樹形や維管束構造、個体群構造を調査する。さらに、G. trimera が機能的に雌雄異株であるかどうかを明らかにするため、性表現を調査する。G. trimera の樹木への進化と雌雄異株化がいつどのように生じたのかを検証するため、ハナガサノキ属の分子系統樹の再構築と、集団遺伝学的解析による移入時期の推定を行う。そして、最後に希少種であるG. trimera の保全生物学的なリスク評価を行う。

Causes of Carryover

COVID19の影響と在外研究の影響でハワイでの調査が実施できなかったため、主に旅費が使用されず次年度に繰り越すこととなった

  • Research Products

    (5 results)

All 2023 2022

All Presentation (5 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] 日本の島嶼における植物の自殖と他殖.日本から発信する島嶼生物学4-island syndrome(植物編)-2023

    • Author(s)
      渡邊謙太,水澤玲子
    • Organizer
      日本生態学会(第70回大会)(自由集会W01)
  • [Presentation] 日本から発信する島嶼生物学4-island syndrome(植物編)-2023

    • Author(s)
      平岩将良, 渡邊謙太, 水澤玲子, 阿部晴恵, 安藤温子, 丑丸敦史
    • Organizer
      日本生態学会(第70回大会)(自由集会W01)
  • [Presentation] 琉球列島におけるシラタマカズラの遺伝的集団構造の解明2022

    • Author(s)
      儀武滉大,渡邊謙太,Chien-Fan Chen,井口 亮
    • Organizer
      沖縄生物学会(第59回大会)
  • [Presentation] 琉球列島産ボチョウジ属近縁2種の土壌適応と遺伝子発現パターン2022

    • Author(s)
      儀武滉大, 渡邊謙太, 井口亮
    • Organizer
      種生物学会
  • [Presentation] Frugivory can be explained by latitude and island size2022

    • Author(s)
      Mauro Galetti, Fernando Cesar Goncalves Bonfim, Seokmin Kim, Fabio Tarazona, Jaqueline Ballantyne, Las Rodrigues, Sofany Montoya, Jefferson Bugoni, Juliana Cordeiro, Bo Dalsgaard, Max Vollsadt, Fernando Goncalves, Hannah Madden, Kenta Watanabe, Haruko Ando
    • Organizer
      the Birds of Caribbean Conference, Trinidado
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2023-12-25  

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