2022 Fiscal Year Research-status Report
日内リズムを整えるように光刺激を制御した照明の日常生活を想定した有効性の検証
Project/Area Number |
22K06422
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
福田 裕美 北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (50551412)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | スマートフォン / 照明 / 動画視聴 / 心理 / 睡眠 / 光環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、実際の夜間の室内照明や、スマートフォンなどの液晶ディスプレイの利用によって暴露される光の実態を把握し、概日リズムを整えるように計画された照明の有効性の検証を日常生活での健常者および病院や介護施設等で行動制限のある人々を対象に行うことを目的として研究を進めている。 2022年度は、大学生97名(男性47名、女性50名、20.8±1.0:平均±SD歳)の実態調査を行った。社会状況(covid-19)を考慮し、予定していた病院や高齢者施設での調査は行わなかった。その代わり、調査対象者の数を50名から100程度に増やした。アンケート調査では、睡眠に関する質問4項目、一日のデジタル端末の使用時間、使用目的、使用環境に関する12項目、就寝前のデジタル使用に関する7項目について選択式で回答してもらった。また、大学生22名(21.1±1.9:平均±SD歳)について、自宅での室内照明とスマートフォン利用による動画視聴が睡眠へ及ぼす影響についての実験を行った。普段の天井照明点灯での動画視聴11名、天井照明消灯での動画視聴11名に分け、就寝前の約2時間についてデジタル端末を使用しない日、興奮度の高い映画を視聴する日、興奮度の低い映画を視聴する日の3パターン設定し、各実験日の間隔は最低1日以上空け、順番はランダムとした。結果として、就寝前のスマートフォンの利用による睡眠影響は、動画の内容とスマートフォンを利用する照明環境の双方に影響を受けている可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた病院や介護施設での調査は行わなかったが、代わりに大学生を対象とする調査実験を充実させた。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度の研究結果をもとに、概日リズムを整える照明の計画を進める。介護施設や病院での研究は引き続き様子を見ながら進める。健康な高齢者をリクルートして所属大学で研究に参加してもらう可能性もある。
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Causes of Carryover |
データ分析用のPCの購入を検討していたが、2023年度によく精査して購入することとしたため。
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