2023 Fiscal Year Research-status Report
AAVベクターの静脈投与のみでコンディショナルノックアウトを行う手法の開発
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22K06454
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
今野 歩 群馬大学, 大学院医学系研究科, 講師 (40509048)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | AAVベクター / Cre-loxP / コンディショナルノックアウト / 血液脳関門 |
Outline of Annual Research Achievements |
血液脳関門透過型AAVベクターと、細胞種特異的プロモーターとを組み合わせることにより、floxマウスへの静脈投与のみで、コンディショナルノックアウト(cKO)を行える手法の開発を目指し研究を実施した。 独自に考案したFlpO x dCreシステムとそれぞれの細胞種の特異的なAAVベクターを組み合わせることにより、アストロサイトでは、90%以上の特異性と40%以上のKO効率、ニューロンでは90%程度の特異性と80%以上のKO効率でcKOを起こせることを示した。 これらの結果は、すでに以下の国際誌に掲載済である。 Kawabata H, Konno A, Matsuzaki Y, Sato Y, Kawachi M, Aoki R, Tsutsumi S, Togai S, Kobayashi R, Horii T, Hatada I, Hirai H. (2024) Improving cell-specific recombination using AAV vectors in the murine CNS by capsid and expression cassette optimization. Mol Ther Methods Clin Dev., 32(1):101185. また、これ以外にも関連する研究として、Nature Biomedical Engineeringを含む国際誌に、7報の論文を掲載した(すべて査読あり)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
すでに国際誌への掲載が完了しており、当初の計画以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
論文ではアストロサイトとニューロンのみで、cKOを起こす手法を検討したが、これ以外の細胞種でも同様の手法が適応可能かどうかを検討していく。
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Causes of Carryover |
当初の予定以上に研究が順調に進展したため、必要な試薬・消耗品にかかる費用が当初の予定より節約できた。 次年度以降に、当初の予定になかった細胞種への検討も含めて実施するため、関連する抗体等の試薬費用として、次年度以降に使用する。
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