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2023 Fiscal Year Research-status Report

量子化学計算に基づいたリガンド結合部位の分子相互作用場算出法の開発

Research Project

Project/Area Number 22K06563
Research InstitutionShowa University

Principal Investigator

合田 浩明  昭和大学, 薬学部, 教授 (60276160)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywordsタンパク質 / リガンド結合部位 / 分子相互作用場 / ハロゲン結合 / 量子化学計算
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、昨年度までに作成したプログラムを、ハロゲン結合の形成が確認されているタンパク質-リガンド複合体構造に適用し、リガンド結合部位のハロゲン結合形成可能領域を予測できるか検証した。検証には、2004年にAuffingerらにより報告された、ハロゲン結合を含むタンパク質-リガンド複合体構造のデータセットを用いた(PNAS USA, 2004, 101, 16789-16794)。データセット中のタンパク質主鎖のカルボニル酸素原子とハロベンゼン構造を含むリガンドのハロゲン原子との間で形成される、68個のハロゲン結合を検証に用いた。タンパク質主鎖のモデル分子としてN-メチルアセトアミドを用い、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼンの三種類のプローブ分子を用いて、量子化学計算レベルの分子相互作用場(MIF)計算をそれぞれ実施した。続いて、算出した三種類のMIFそれぞれについて、昨年度作成したプログラムを用いて近似関数を求めた。さらに、求めた近似関数と昨年度作成したマッピングプログラムを用いて、データセット中のタンパク質リガンド結合部位に存在するリガンドのハロゲン原子上のMIFを算出した。その結果、データセットで観察された68個のハロゲン結合のうち64個に関して、リガンドのハロゲン原子がハロゲン結合形成可能領域に含まれることが確認できた。残る4個のハロゲン結合は、ハロゲン結合形成可能領域の境界付近で形成される非常に弱いハロゲン結合であることが示唆された。以上の結果より、本研究において考案したMIF計算法は、タンパク質主鎖のカルボニル酸素とハロベンゼン構造を含むリガンドの間で形成されるハロゲン結合を適切に記述できることが示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

昨年度の計画通り、本研究において考案した分子相互作用場(MIF)計算法が、タンパク質主鎖のカルボニル酸素とハロベンゼン構造を含むリガンドの間で形成されるハロゲン結合を適切に記述できることが確認できたため、概ね順調に進展していると評した。

Strategy for Future Research Activity

今後は、タンパク質の側鎖で形成されるハロゲン結合について検討するために、タンパク質の側鎖を構成するCOO-基、OH基、CONH2基などのモデル分子を決定し、これらのモデル分子について本年度と同様の検討を行う予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] タンパク質鍵穴のハロゲン結合サイトをマッピングする計算法の妥当性評価2023

    • Author(s)
      早川大地、渡邉友里江、合田浩明
    • Organizer
      第51回構造活性相関シンポジウム

URL: 

Published: 2024-12-25  

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