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2023 Fiscal Year Research-status Report

多機能性π拡張型アミノキノリン誘導体の開発

Research Project

Project/Area Number 22K06564
Research InstitutionShowa Pharmaceutical University

Principal Investigator

唐澤 悟  昭和薬科大学, 薬学部, 教授 (80315100)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 梅野 智大  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40879524)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords発光性化合物 / ヘリセン / ビラジカル / プッシュプル型
Outline of Annual Research Achievements

我々は電子供与性基と電子求引性基を有するプッシュプル型二環式アミノキノリン誘導体を用いて、様々な刺激に応答する発光現象を見出してきた。今回二環式からπ拡張して得られた3つのプッシュプル型多環式発光分子について蛍光特性を明らかとし、昨年度に引き続き分析試薬や生体イメージング剤としての可能性について検討を行った。
①:昨年度ブレンステッド酸である金属アクア錯体を認識可能なイミダゾナフチリジン骨格を有するTurn-ON型蛍光分子INAが、三価金属イオンのみ検出することが明らかとなり、研究成果はChemical Communicationsに受理された(2023年)。INAの機能性解明を行っている段階で、新たに光増感作用を示すことが見出された。ESRによりINAの光照射によって活性酸素種が発生していることが見出され、HeLa細胞や3T3L1細胞中へINAを取り込ませた状態で光照射を行うと、アポトーシス的な細胞死を誘導することを見出した。現在、細胞小器官の中で脂肪滴中でINAが集積し、細胞死を誘導していると考えている。論文投稿準備中である。
②:三環式アンチリジンへ脱離能が高いハロゲンを導入した誘導体について、アミノ基との反応性を検討してきた。同じ三環式のベンゾキノリンと比べてアンチリジンは非常に高いアミン反応性を有していることが明らかとなった。一方で高すぎる反応性により副生成物を誘発してしまうため、ベンゾキノリンよりも高くアンチリジンよりも低い反応性を有するピリドキノリンについて新たにアミン反応性を検討している。予想通りのアミン反応性を示すことが見出された。
③:アザペンタヘリセン誘導体については、神戸大学との共同研究によって光ラセミ化を主題とした論文をまとめChem. Eur. J.へ受理された。光照射中に励起三重項状態を経由し、さらにはビラジカルが生成していることも見出された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

本研究は3つのサブテーマ(①、②、③)で進めており2年が経過した。ている。
①:イミダゾナフチリジンについては、成果を2022年度Chem. Commun.へ発表した。
③:アザヘリセンについては、成果を本年度2023年度Chem. Eur. J.へ発表した。
これらについては予定通り研究が進んだ結果、成果発表ができた。
②:アンチリジンについては論文作成中であり、今年度成果発表できる見込みである。

Strategy for Future Research Activity

最終年度となり、計画通り進んでいる①と③については、現状の機能を上回る物質合成へ向けて準備中である。具体的には、①のイミダゾナフチリジンについては、光増感剤としての機能を示すことが明らかとなってきており、どの程度効果的に光照射により活性酸素種が発生するか検討段階にある。③については、励起三重項状態を経由することが確かめられており、より効果的に経由させるための重原子クロル基、ブロモ基を導入したアザヘリセン誘導体の構築を進めている。予備的な実験ではあるが、今年度成果発表したアザヘリセンを上回る光ラセミ化速度が得られている。
予定より進みが遅い②のアザヘリセン誘導体については、現在論文作成中であり、二環式から三環式とすることによって得られた吸収特性や蛍光特性をまとめ、分子構造との関連性も含めて今年度成果発表する予定である。

Causes of Carryover

テーマ②のアンチリジンの発光特性についてまとめる必要がある。既に化合物合成はほぼ完了しているが、新機能を確かめるための詳細な検討を必要とする場合があり、試薬、有機溶媒や器具などの備品を経費として使用する予定である。また成果発表のための経費としても使用する予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2023

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results)

  • [Journal Article] Photoisomerization of “Partially Embedded Dihydropyridazine” with a Helical Structure2023

    • Author(s)
      Usui Kazuteru、Amano Ami、Murayama Kasumi、Sasaya Miho、Kusumoto Ryota、Umeno Tomohiro、Murase Satsuki、Iizuka Naoko、Matsumoto Shota、Fuchi Yasufumi、Takahashi Kazuyuki、Kawahata Masatoshi、Kobori Yasuhiro、Karasawa Satoru
    • Journal Title

      Chemistry A European Journal

      Volume: 29 Pages: -

    • DOI

      10.1002/chem.202302413

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Naphthyridine-Based Electron Push?Pull-Type Amine-Reactive Fluorescent Probe for Sensing Amines and Proteins in Aqueous Media2023

    • Author(s)
      Umeno Tomohiro、Muroi Lisa、Kayama Yuto、Usui Kazuteru、Hamada Koichi、Mizutani Akihiro、Karasawa Satoru
    • Journal Title

      Bioconjugate Chemistry

      Volume: 34 Pages: 1439~1446

    • DOI

      10.1021/acs.bioconjchem.3c00220

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Quantitative and Nondestructive Colorimetric Amine Detection Method for the Solid-Phase Peptide Synthesis as an Alternative to the Kaiser Test2023

    • Author(s)
      Umeno Tomohiro、Fujihara Moeka、Matsumoto Shota、Iizuka Naoko、Usui Kazuteru、Karasawa Satoru
    • Journal Title

      Analytical Chemistry

      Volume: 95 Pages: 15803~15809

    • DOI

      10.1021/acs.analchem.3c03350

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2024-12-25  

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