2022 Fiscal Year Research-status Report
The role of exercise load on age-dependent decline in bone density and cognitive function using the model mice
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22K06618
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
岸本 泰司 帝京大学, 薬学部, 教授 (90441592)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 骨密度 / 運動 / 加齢 / 小脳学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
超高齢社会の我が国において、認知症と骨格筋量の低下(サルコペニア)は、解決すべき喫緊の課題である。サルコペニアの発症リスクが上昇する骨粗鬆症の患者ではアルツハイマー病(AD)を始めとする認知症症の発症リスクが高まる。また、骨粗鬆症モデル動物にアンジオテンシン変換酵素阻害薬を投与すると骨密度減少に改善が見られ、Aβ 蛋白の分解や Aβ42をAβ40 に変換して認知機能を上昇させる役割も示唆されている。これらの知見から、両疾病間には因果関係が示唆されている筋力トレーニングや中強度の歩行運動は、骨密度減少の緩和(Iwamoto et al., 2005)のみならず、小脳皮質機能の活性化 (Won et al., 2021)、軽度認知障害(MCI)やAD患者の認知機能低下やASD症状の緩和をもたらす(Chirles et al., 2017, Cho et al., 2016, Yang et al., 2021)。しかしながらこのような知見に対しては、反証となる文献もまた多く、その分子機序自体が不明である。そこで、遺伝的に均一なマウスに対する介入研究による検証が重要となる。継続的な運動やその他の薬理学的、非薬理学的処置が、骨密度や骨格筋量の減少を緩和させるか、ひいては各種疾患モデルマウスの中枢機能障害への有効な予防医学的介入になりうるかを明らかにすることを目的に、まず試験装置の導入、さらにこれを用いた行動学的手法の条件検討に行った。具体的には野生型マウスに対する運動負荷法の検討・確立を目指した。野生型マウスを対照群と運動群に分け、様々な条件(時間、角度)で強制トレッドミル試験を用いた走行負荷をかけた。その後、運動協調や運動学習、自発的行動試験などの行動的評価を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
骨密度に対する運動負荷の影響を様々な条件を振って試みているが、個体の行動にばらつきがある。また本課題採択時に所属していた機関に在籍している共同研究者と地理的に離れたこともあり、モデルマウスの導入に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
行動実験後、マウスを灌流固定後、定量的コンピュータ断層撮影法による大腿骨の骨密度測定や骨格筋量(足底筋とヒラメ筋)の計測を行い、対照群に比べマウスで有意にこれらの減少が緩和しているかどうかを確認する。結果をフィードバックし必要に応じて行動学の手法についても再検討する。なお、骨密度への効果が明瞭に見られない場合には、後肢懸垂など別のトレーニング負荷の検討も行う。手法が確立された後は様々なageの野生型マウスに介入し、小脳学習や、モリス式水迷路試験をはじめとした海馬依存性学習行動の通常加齢による変化に対する影響を詳細に調べる。個体間による各種パラメタについても多変量解析を行い、加齢による骨密度と認知機能の低下の緩和に相関関係があるかも明らかにする。
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Causes of Carryover |
トレッドミル試験に使用する予定であった動物実の例数が当初の予定より少なくすみ、次年度にその一部を充当した。
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