2023 Fiscal Year Research-status Report
MEGF10欠損マウスを用いた神経細胞及びアストロサイトによるAβ貪食機構の解析
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22K06649
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Research Institution | Yokohama College of Pharmacy |
Principal Investigator |
藤田 融 横浜薬科大学, 薬学部, 講師 (80714675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 智司 日本薬科大学, 薬学部, 教授 (60303294)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | アミロイドβタンパク質 / 貪食 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度では、まずMEGF10の脳内における機能解析を行った。具体的には、MEGF10欠損マウスの脳から薄切切片を作製し、脳内の神経細胞、グリア細胞の数について検討した。その結果、MEGF10欠損マウスの脳内では、野生型に比べ神経細胞、およびアストロサイトの数が有意に増加している事が明らかとなった。一方で、ミクログリアの数は変化しなかった。 次に、アルツハイマー病(AD)におけるMEGF10の機能を解析した。具体的には、MEGF10欠損ADモデルマウスの大脳皮質の抽出液を用いて、Aβ42の量をELISA法により定量解析を行った。その結果、ADモデルマウスの大脳皮質と比べ、MEGF10欠損ADモデルマウスではAβ42の量が増加する事が明らかとなり、前年度のAβ沈着の免疫染色結果と一致した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度、SPF基準を満たさないマウスが見つかり、受精卵移植からのマウス作製を行った事により、実験計画が大幅に遅れてしまっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
MEGF10ホモ、およびヘテロ欠損マウスの脳から初代神経細胞、グリア細胞を回収し、Aβ42およびAβ43の貪食能力について解析する。また、MEGF10欠損ADモデルマウスの脳切片を用いて、神経細胞、およびアストロサイトとAβ42、Aβ43に対する二重抗体染色により、脳内でのAβ貪食割合の変化を解析する。
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Causes of Carryover |
海外製品の輸入の関係で、購入予定の試薬類が年度内に届かなかったため。また、論文投稿費用として残しておいたが、今年度アクセプトされなかったため。次年度に使い切る予定である。
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