2023 Fiscal Year Research-status Report
新規多量体インドールアルカロイドのキョウチクトウ科植物からの探索
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22K06685
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Research Institution | Hoshi University |
Principal Investigator |
平澤 祐介 星薬科大学, 薬学部, 講師 (90434183)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | キョウチクトウ科 / アルカロイド |
Outline of Annual Research Achievements |
キョウチクトウ科植物であるニチニチソウ抽出、液々分配を継続して行っている。 ニチニチソウからは新規インドールアルカロイドG,Hを単離し、その相対立体配置を各種2次元NMRを用いて明らかにした。アルカロイドGはビンブラスチン骨格におけるiboga骨格の20-21位の結合が開裂した構造と推定した。アルカロイドHはビンブラスチン骨格におけるiboga骨格の2-7位と20-15位が[2+2]付加をした斬新な構造と推定した。絶対立体配置についてはCDスペクトルにより推定した。現在、3量体アルカロイドと考えられるアルカロイドIについてHPLCによる分離を行っている。本化合物はいくつかの条件でのHPLCによる精製を試みたが、NMRスペクトルにおいては、2つの化合物の混合物のように観測されている。今後、NOESYスペクトルを測定することにより、分離可能なものなのかの考察を行う。 一方、ツルニチニチソウを素材として探索研究を行い、akuammineとakuammilineが互いに11位で結合した新規アルカロイドを単離した。構造は各種2次元NMRを用いて明らかにした。本化合物については回転異性体と思われるものも単離しており、計算化学をもちいて、その存在の可否について考察中である。絶対立体配置についてはCDスペクトルにより推定する予定である。 今後、これらのアルカロイドについて、抗マラリア活性、細胞毒性、チューブリン重合阻害活性などの生物活性試験を行い、新たな医薬リードの開発につなげていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特に問題なし
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Strategy for Future Research Activity |
新規化合物の発見は順調である。今後もペースを落とさぬように努力する。
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