2022 Fiscal Year Research-status Report
がん分子標的治療薬起因性心臓機能障害モデル樹立とメカニズム解析
Project/Area Number |
22K06710
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
藤阪 保仁 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (50411369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝日 通雄 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (10397614)
森原 啓文 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (40802674)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | iPS細胞 / 分子標的治療薬 / 心臓機能障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
がんゲノム医療が深化し、効果の面での患者選択・個別化はドライバー遺伝子の探索、閔氏標的治療薬の開発を中心に研究が進み、臨床実装されている。一方で、抗悪性腫瘍薬の副作用に、未だ多くの患者が苦しんでおり、副作用が生じる患者と生じない患者の“ 違い ”を、明らかにすることで、副作用をも考慮した、がん個別化医療確立の確立が急がれる。実現すれば、超高齢化社会を迎える本邦での効果に優れ、副作用の点からも優しい、“最優”な個別化医療が実現することになる。
本研究は、EGFR陽性肺癌患者に対する分子標的治療薬(オシメルチニブ)を投与され、実際に心臓機能障害が生じた患者のヒトiPS 細胞を用いてin vitro で心臓機能障害をモデル化し、分子標的治療薬で処理した細胞内での遺伝子発現変化等を解析することで、心臓機能障害発症メカニズム解明や副作用予測に使えるマーカーの探索を行うものである。
大阪医科薬科大学研究倫理委員会で承認され、オシメルチニブの投与歴のある患者で、A 群:心臓機能障害を生じなかった患者群とB 群:心臓機能障害を生じた患者群(心臓駆出率10%以上の低下)を選定し、被験者本人より文書による同意を得て遂行する。既にA群、B群より各1例の症例の同意を得てiPS細胞への分化を開始している。さらに効率的にiPS細胞を作成するため、採血で得られた血液細胞から、初期化遺伝子を搭載したステルス型RNA ベクターを用いてiPS 細胞を作製する手法を用いることとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、大阪医科薬科大学研究倫理委員会で承認され、オシメルチニブの投与歴のある患者で、A 群:心臓機能障害を生じなかった患者群とB 群:心臓機能障害を生じた患者群(心臓駆出率10%以上の低下)を選定し、被験者本人より文書による同意を得て遂行しており、既にA群、B群より各1例の症例の同意を得てiPS細胞への分化を開始している。さらに効率的にiPS細胞を作成するため、採血で得られた血液細胞から、初期化遺伝子を搭載したステルス型RNA ベクターを用いてiPS 細胞を作製する手法を用いることとした。 さらに、効率的な適確患者確保のためデータベースをブラッシュアップしていく。
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Strategy for Future Research Activity |
オシメルチニブの投与歴のある患者で、A 群:心臓機能障害を生じなかった患者群とB 群:心臓機能障害を生じた患者群(心臓駆出率10%以上の低下)の患者組み入れを速やかに行い、iPS細胞を作成し、心筋細胞へ分化誘導する。 心臓機能障害の副作用について予測できる細胞モデルの樹立を今年度中に確立させ、オシメルチニブによる心機能障害のメカニズムを解析する。具体的には、オシメルチニブ投与前後でのタンパク発現を網羅的に解析する。(プロテオーム解析)オシメルチニブ投与前後のPD-iPSC あるいはPD-iPS-CM のタンパク質発現の変化をプロテインアレイ等により検討を行っていく。
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Causes of Carryover |
本研究は、大阪医科薬科大学研究倫理委員会で承認され、オシメルチニブの投与歴のある患者で、A 群:心臓機能障害を生じなかった患者群とB 群:心臓機能障害を生じた患者群(心臓駆出率10%以上の低下)を選定し、被験者本人より文書による同意を得て遂行しているものである。効率的にiPS細胞を作成するため、採血で得られた血液細胞から、初期化遺伝子を搭載したステルス型RNA ベクターを用いてiPS 細胞を作製する手法を用いることにするなどプロトコル変更に時間を要したが、既に、A群、B群で各1例を症例登録し、iPS細胞の作成、心筋分化を開始しており研究を加速していく。iPS細胞の作成、心筋への分化に用いる試薬購入費に今年度は重点的に使用する。また、速やかな症例登録のためにもデータベースを充実させている。
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