2022 Fiscal Year Research-status Report
中枢神経系指向型bioconjugate合剤設計と至適投薬時刻設定による送達戦略
Project/Area Number |
22K06712
|
Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
吉田 都 武庫川女子大学, 薬学部, 教授 (20369028)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫨川 舞 福岡大学, 薬学部, 准教授 (10509186)
小島 穂菜美 武庫川女子大学, 薬学部, 助教 (20779243)
内田 享弘 武庫川女子大学, 薬学部, 教授 (70203536) [Withdrawn]
宇野 莉央 武庫川女子大学, 薬学部, 嘱託助手 (90968348)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 疼痛 |
Outline of Annual Research Achievements |
核酸医薬およびペプチド医薬は、線維筋痛症をはじめとする多様な難治性神経炎症性疾患の治療薬となり得ることから、その実用化に大きな期待が寄せられている。実用化のためには、中枢神経系の神経炎症組織まで非侵襲的かつ効率的に送達させるドラッグデリバリーシステム(DDS)戦略が必要不可欠である。本研究では、中枢神経系の神経炎症組織指向型核酸医薬およびペプチド医薬の製剤設計として、神経痛抑制作用且つ血液中枢神経系関門(BCNSB)透過能を有するVitamin D3に対して核酸またペプチドを結合させたバイオコンジュゲート(bioconjugate)を合成する。これらを膜透過ペプチドで修飾した生分解性高分子の乳酸グリコール酸共重合体(PLGA)ミセルに封入し経鼻投与することで、bioconjugateの嗅細胞透過効率の向上が期待できる。更に線維筋痛症モデルマウスを用いて線維筋痛症治療を目的としてbioconjugate合剤の至適投薬時刻設定による送達戦略の構築を目指す。2022年度は、Vitamin D3ーCX3CR1 siRNA は、Vitamin D3の水酸基に無水コハク酸を用いてカルボキシ基およびリンカーを導入後、ジスルフィド結合の置換反応で5‘チオール化CX3CR1 siRNA を結合させ合成する。Vitamin D3ーLeu-His は、Vitamin D3の水酸基とHisのカルボキシ基とをアミド結合させ合成した。NMRにて物性評価を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度に必要な研究は概ね順調に進み、CO2インキュベータや計量器を購入し、次年度の細胞培養に必要な研究環境を整えることが出来た。
|
Strategy for Future Research Activity |
BBB in vitro 測定キットに混合培養系初代ミクログリアを合わせてBCNSB in vitroモデルを構築し、Vitamin D3ーCX3CR1 siRNAまたはVitamin D3ーLeu-HisのBCNSB 透過性評価、Vitamin D3のGABAA受容体拮抗作用、Vitamin D3とLeu-Hisのミクログリア活性化抑制作用、CX3CR1 siRNAの活性ミクログリアでのTNFαなどの液性因子発現抑制作用の評価を行う。
|
Causes of Carryover |
次年度使用額29,003円が生じたが、2023年度にbioconjugateを追加で合成する必要が出てくるため、その際の試薬購入に使用する。
|