2023 Fiscal Year Research-status Report
Prediction of drug disposition into brain in elders using clusters of daily variation in gene expression
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22K06729
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
藤村 昭夫 自治医科大学, 医学部, 客員教授 (90156901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 靖 自治医科大学, 医学部, 教授 (20359631)
牛島 健太郎 山陽小野田市立山口東京理科大学, 薬学部, 教授 (70448843)
土屋 裕義 自治医科大学, 医学部, 講師 (80508755)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 薬物動態 / トランスポーター / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、若齢マウス(12~15週齢)と高齢マウス(81~85週齢)の各種ABCトランスポーターの発現の違いについて、脳血管内皮細胞(BMV)画分だけでなく末梢臓器の肝臓および腎臓も対象として検討を行った。また、ABCトランスポーター発現には性差を認めるものもあるため、雄性マウスに加えて雌性マウスを用いた検討も実施した。 肝臓におけるABCトランスポーターは、高齢雄性マウスのMRP2発現量が若齢雄性マウスよりも低値であった。この違いは組織からのタンパク抽出液(Whole cell lysate)だけでなく、分画した細胞膜画分においても同様に認められた。その他のABCトランスポーターについては、高齢雄性マウスと若齢雄性マウスで顕著な差は認められなかった。 腎臓におけるABCトランスポーターについては、高齢雄性マウスと若齢雄性マウスで顕著な差は認められなかった。MRP4発現量には雌雄差があり、雌マウスの方が雄マウスよりも高発現であることが報告されている。本研究においても、雌性マウス腎臓皮質の細胞膜画分におけるMRP4タンパク質発現量は雄性マウスよりも高値であり、この差は若齢マウスおよび高齢マウスともに認められた。 以上より、脳血管内皮細胞および腎臓におけるABCトランスポーターの遺伝子発現及びタンパク質発現に対する、加齢の影響は小さいものと推測された。しかし、肝臓内MRP2発現量は加齢に伴い低下している可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度の課題であった次世代シーケンス解析に影響するデキストラン抽出法の影響は、脳組織を浸す緩衝液を工夫することで解決することができた。また、ABCトランスポーターの発現に及ぼす加齢の影響を血液脳関門以外の末梢組織でも見出すことができており、研究の進捗はおおむね順調と考えられるため。
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Strategy for Future Research Activity |
ABCトランスポーターは血液脳関門だけでなく、肝臓の総胆管側や腎臓の尿管側にも豊富に発現し、薬物や体外異物の排泄を担っている。ABCトランスポーター発現に及ぼす加齢の影響を血液脳関門に加えて肝臓についても検討し、高齢者における薬物動態的課題を全身性に評価していく。
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Causes of Carryover |
試薬等の購入費が当初よりも少なかったために、次年度使用額が生じている。しかし、2023年度の執行率は90.6%であり、おおむね当初計画通りに執行できている。次年度使用額は、2023年度分と合わせて各種実験に必要な消耗品(試薬や器具類)の購入に充てる。
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Research Products
(1 results)