2022 Fiscal Year Research-status Report
Multilayer omics analysis to investigate the pharmacological mechanism of clozapine.
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22K06755
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
吉見 陽 名城大学, 薬学部, 助教 (00637671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
財津 桂 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (30700546)
野田 幸裕 名城大学, 薬学部, 教授 (90397464)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 統合失調症 / 網羅的解析 / トランスクリプトーム / プロテオーム / メタボローム / バイオインフォマティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
クロザピン治療中の統合失調症患者およびクロザピン処置した統合失調症モデルマウスを用いて、クロザピンの治療効果と副作用の発現および治療抵抗性統合失調症の病態に関わる分子を同定し、分子機序に基づく診断・治療法の開発に繋がる成果取得を目指す。 1.臨床検体のサンプリング:治療抵抗性統合失調症と健常者より血清、血漿、リンパ球の収集を継続している。新たな医療機関に連絡をとり検体収集の協力を打診している。 2.モデルマウス作製、薬物投与、サンプリング:フェンシクリジン投与マウス(10 mg/kg、14日間皮下投与)にクロザピン(10 mg/kg、30 mg/kg)を7日間経口投与し、血漿・脳・心臓を採取している。行動解析(新奇物体認知・3チャンバー・Y迷路・受動回避試験)は動物数を増やして統計解析を実施する予定である。組織学的解析は灌流固定後の検体を凍結し、一部は切片を作成して染色条件を検討している。 3.多階層的網羅解析:トランスクリプトーム解析は、ヒトリンパ球・マウス脳のマイクロアレイデータ解析を進めている。コストダウンのためにプール検体のRNAseq実施を検討している。プロテオーム解析は、質量分析によるヒト血漿・マウス血漿・脳・心臓の解析に着手した。各検体種について統計学的解析により候補タンパク質を抽出し、生物学的意義の検証としてパスウェイ解析を実施し、選別を進めている。メタボローム解析は、性別一致・年齢近似のヒト血漿および解析対象代謝物の選別、質量分析計のセットアップ(近畿大学)を実施した。モデルマウス検体の収集を継続し、定量条件確定後に測定を開始する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒトおよびマウス検体の収集を進め、網羅的解析にも着手している。引き続き不足するスクリーニング・バリデーション用検体の集積を進め、候補分子の検証を進める。データマイニングによる候補分子の選定と発現変化の再確認を繰り返し実施する必要があるため、律速となることが予測される。 行動解析は一通り実施してデータ収集を進めているが、統計学的解析に十分となる動物数を確保する必要がある。モデル作成から解析まで1か月以上要するため、他の実験の進行状況を考慮しながら継続する必要がある。 全体として年次計画に基づきヒト・マウス検体のサンプリングと網羅的解析を進めることができており、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
1.臨床検体のサンプリング:収集済みのヒト検体の診療録情報の収集と、新たな医療機関との連携を行い、引き続き検体収集を継続する。 2.モデルマウス作製、薬物投与、サンプリング:行動解析(新奇物体認知・3チャンバー・Y迷路・受動回避試験)の動物数の増加と統計解析を行い、クロザピンの認知機能に対する効果を検証する。 3.多階層的網羅解析:ヒトリンパ球のトランスクリプトーム解析から統合失調症関連遺伝子を同定する。マウス各検体種についてRNAseqのためのサンプル調製と解析を進める。プロテオーム解析はほぼすべての検体のデータ収集が完了しており、データマイニングを継続して候補分子を選別する。ヒト血漿のメタボローム解析の着手と、マウス血漿の集積および解析準備を進める。
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Causes of Carryover |
網羅的解析のプロテオーム解析に要する高額な費用を圧縮することができたため次年度使用額が生じている。データ取得も順調に進み、ほとんどの検体種におけるデータ解析に着手している。次年度以降、トランスクリプトーム解析(マイクロアレイ)にコストを要し、メタボローム解析においても新規解析候補分子の検討に安定同位体標識標準物質が必要になる。トランスクリプトーム解析の手法をRNA-seq解析に変更することによりさらなる費用の圧縮を行い、計画全体の成果取得に影響がないように配分を見直して、網羅的解析を進める予定である。
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Research Products
(10 results)