2023 Fiscal Year Research-status Report
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22K06867
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Research Institution | Josai University |
Principal Investigator |
木村 徹 城西大学, 薬学部, 准教授 (30433725)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | アミノ酸トランスポーター / 多発性嚢胞腎 / 肝嚢胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)は腎嚢胞形成が特徴で、最終的に透析を伴う末期腎不全になる場合が多い。ADPKDモデルマウスにBCAA分岐鎖アミノ酸を投与すると、腎嚢胞の形成が促進されることを報告した。また、ADPKD患者やそのモデルマウスにおいて、腎嚢胞形成部位にLAT1輸送体が高発現することを見出した。よって、アミノ酸ならびにLAT1 は、腎臓の嚢胞の形成や増悪過程に非常に重要な因子である。 ADPKD患者は腎嚢胞だけでなく肝嚢胞を併発する場合が多く(平均60~80%)、ADPKDモデルマウスにおいても肝嚢胞を形成する。この肝嚢胞の形成は、腎嚢胞と同様にBCAA投与で悪化することから、LAT1輸送体の発現が考えられた。しかしながら、ADPKDモデルマウスの肝嚢胞にその輸送体の発現は見られなかった。そこで、肝嚢胞形成に関わる輸送体の同定を試みた。 先述の通り腎嚢胞形成部位に発現するLAT1輸送体の発現は肝嚢胞に見られなかったが、ADPKDモデルマウスの肝嚢胞において、多くのアミノ酸輸送体と共有結合を形成し、その細胞膜表面での機能発現を補助する4F2hcの発現が確認できた。また、ADPKDモデルラットにおいても同様に、4F2hcの発現が確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大学を異動したため、機材・サンプルの移動や研究のセットアップに時間をとられてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
先述の通り、ADPKDモデルマウスの肝嚢胞において、腎嚢胞と同様にLAT1の発現は検出できなかったが、多くのアミノ酸輸送体と共有結合を形成し、その細胞膜表面での機能発現を補助する4F2hcの発現が確認できた。4F2hcはLAT1のみならず、LAT2, y+LAT1, y+LAT2, Asc-1, xCTといったアミノ酸輸送体の補助サブユニットとして働く。そこで、これらアミノ酸輸送体の抗体を用いて免疫染色を行い、嚢胞に発現する輸送体の同定を行う。 特に、そのうちの1つの輸送体は肝嚢胞に発現することを確認済みであるが、複数の輸送体の関与も考えられるため、さらなる検討を行う。またPKDモデルラットに対して、見つかった輸送体の基質となるアミノ酸を過剰投与し、肝嚢胞の形成の程度を検討する。
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Causes of Carryover |
大学異動により初年度からの繰越金が多かった。本年度の物品費に使用予定である。
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