2022 Fiscal Year Research-status Report
メカノセンサーPiezo1-JunBシグナルが制御する血管リモデリング機構の解明
Project/Area Number |
22K06905
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
吉冨 泰央 金沢医科大学, 医学部, 講師 (80399039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 崇之 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (00374942)
高辻 英仁 (齋藤) 金沢医科大学, 医学部, 助教 (40768959)
米倉 秀人 金沢医科大学, 医学部, 教授 (80240373)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 血管新生 / JunB |
Outline of Annual Research Achievements |
発生期の血管は、末梢神経にガイダンスされて神経線維と並走し、体内に広がる複雑な血管ネットワークを形成していく。この過程に関わる液性因子としてVEGF やCXCL12等の神経からの血管誘導因子が明らかにされてきたが、神経と血管が接触した際に血管内皮細胞がどのようなシグナル伝達を介して神経線維に沿う形に血管をリモデリングし、神経と並走していくのかの詳細はいまだ不明である。我々のこれまでのマウスin vivoでの解析で、神経と血管が直接接触することで血管内皮細胞にJUNBを発現誘導して血管内皮細胞の運動能を増強させること、それをきっかけにして血管の構造を変化させて神経と並走することを明らかにしてきた。しかしながら、神経と接触する際の血管内皮細胞側の膜受容体が何であるのかはまだわかっていない。我々のこれまでの予備実験で細胞膜メカノセンサーPIEZO1がこのシグナル伝達に関与していることを示唆するデータを得ており、本年度はまず、この知見をもとにJUNBの発現を指標にして、PIEZO1 - JUNB シグナル伝達の詳細について解析し、その上流因子および、下流エフェクター因子の同定を試みた。CRISPR-Cas9を用いたPIEZO1ノックアウト血管内皮細胞の作成、およびJunBプロモーター活性を経時的に解析できる実験系を構築しJUNB誘導におけるシグナル伝達分子の個々の役割を解析した。今後は発生期のin vivoでの神経-血管並走現象におけるこれらの分子の役割について解析する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
JunB発現細胞を追跡できるマウス解析系の設計およびベクターの作成が遅れているため。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitroで明らかにしたJunBシグナル伝達が神経との並走でどのような役割を果たすのかを検証するためにマウスを用いたin vivo実験系を用いて解析する。
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Causes of Carryover |
遺伝子改変マウスの設計および作成に時間を要しておりその費用の支出が次年度にずれ込んでいるため。令和5年度にベクターの構築およびトランスジェニックマウスの作成を発注する予定である。
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Research Products
(1 results)