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2022 Fiscal Year Research-status Report

認知症治療薬のドラッグリポジショニングによる筋ジストロフィーの新規治療法開発

Research Project

Project/Area Number 22K06927
Research InstitutionKochi University

Principal Investigator

戸高 寛  高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 助教 (80769662)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsドネペジル / 筋再生 / 筋萎縮 / 筋ジストロフィー / 抗炎症
Outline of Annual Research Achievements

骨格筋におけるドネペジルの抗炎症作用を検証するために、筋損傷および炎症、筋再生を誘導するcardiotoxinとドネペジルをマウス骨格筋に投与し、サイトカイン産生量を測定した。その結果、炎症期においてコントロール群に比べドネペジル投与群の骨格筋組織でTNFaを含む複数の炎症性サイトカインの低下が確認された。この結果は、骨格筋においてドネペジルが炎症性サイトカイン産生を低下させ、炎症抑制に作用すること示唆している。
また、ドネペジルにおける筋再生促進作用を明らかにするために、骨格筋幹細胞である筋衛星(サテライト)細胞を単離し、ドネペジルを投与した。その結果、筋分化調節因子および筋構成因子の発現が上昇することが明らかとなった。さらに、ドネペジルの予測受容体の発現を調査した結果、筋再生過程の段階に応じた発現変動が観察された。
加えて、筋ジストロフィーモデルマウスの搬入までに筋ジストロフィー病態の評価方法(握力や協調運動、等尺性収縮の測定)の確立を行った。予備実験として野生型マウスを用いて評価方法の検証を行い、正しい評価が可能になった。またジェノタイピングの条件検討を行い、これに成功した。以上より筋ジストロフィーモデルマウスの繁殖後にいつでも実験の実施が可能になった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

細胞を用いた解析については、予定通り進捗している。加えて、筋ジストロフィーの病態の評価方法を確立することが出来た。その一方で、筋ジストロフィーモデルマウス搬送および検査等に6ヶ月程度を要したため、実験の実施が後ろ倒しになり進捗に遅れが生じた。

Strategy for Future Research Activity

ドネペジルの筋再生促進作用と抗炎症作用のメカニズムを理解するために、骨格筋におけるドネペジル受容体の特定、および網羅的解析によるシグナル伝達経路の同定を試みる。さらには、筋ジストロフィーモデルマウスにドネペジルを投与し、病態の改善効果を検証する。

Causes of Carryover

筋ジストロフィーモデルマウスの搬送および検査等に6ヶ月程度を要し、実験の実施が後ろ倒しになったため。次年度は、搬入された筋ジストロフィーモデルマウスにドネペジルを投与し、病態改善効果を検証する予定で、組織学的解析および生化学的解析に必要な試薬等の購入費として使用を計画している。

  • Research Products

    (3 results)

All 2022

All Presentation (3 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 認知症治療薬ドネペジルは Sigma1受容体を介して筋調節因子の発現を増加させることで筋再生を促進する2022

    • Author(s)
      戸高寛, 有川幹彦, 野口達哉, 市川厚, 樋口琢磨, 坂本修士, 佐藤隆幸
    • Organizer
      第74回日本生理学会中国四国地方会
  • [Presentation] 筋再生機構への積極的介入による骨格筋障害の治療と予防2022

    • Author(s)
      戸高寛
    • Organizer
      日本比較生理生化学会第44回大会(JSCPB 2022)
    • Invited
  • [Presentation] DRBPsによる筋分化マスター因子MyoDの質的変化を介した筋成熟化抑制2022

    • Author(s)
      坂本修士、樋口琢磨、森澤啓子、戸高寛、松川和嗣
    • Organizer
      第8回日本筋学会学術集会

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Published: 2023-12-25  

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