2023 Fiscal Year Research-status Report
固有腺・胃型上皮分化を示す胃腫瘍群の悪性度指標および遺伝子変異の包括的研究
Project/Area Number |
22K06937
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
六反 啓文 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (00782559)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 腺窩上皮分化 / MUC5AC / 早期胃型腫瘍 / 胃粘液癌 / 進行胃癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
低異型度の胃型腫瘍を母地として悪性度を増しながら進展していく機構の解明を目指すなかで、研究に適した症例数の確保を課題としていた。令和5年度(2年目)においては、細胞内粘液という共通点に着眼することで、低異型度の腺窩上皮型腫瘍(MUC5AC陽性)から胃粘液癌へ進展していく症例群を少数例ながら見出すことができた。また、その進展に関連する免疫組織化学マーカーの候補を挙げることができたため、2度の学会発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
症例数の確保は依然として課題であるものの、2年終了時点で、低異型度の腺窩上皮型腫瘍と胃粘液癌の関連について、一定の知見を得られているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
腺窩上皮分化を示す胃腫瘍を対象として、引き続き、病理形態学的および分子遺伝学的な近縁関係をふまえた分類最適化を進める。また、今年度認めた胃粘液癌への進展経路については、頻度確定を進めるべく該当症例数の確保に努める。あわせて、先行報告ではindolentとされているサブタイプを母地とした進行胃癌症例を日常病理診断で経験したため、そうした症例を組み込み、高悪性度化や進展に関連するマーカーの探索を継続する。
|
Causes of Carryover |
研究に適していた症例数が予定よりも少なかった影響で、消耗品の費用が少なく計上された。生じた差額については、最終年度での消耗品購入、場合によっては英論文オープンアクセス化のための投稿、掲載料に充てる。
|