2022 Fiscal Year Research-status Report
肝内胆管癌のサブタイプ別にみる分子異常と免疫微小環境の包括的研究
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22K06942
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
相島 慎一 佐賀大学, 医学部, 教授 (70346774)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 肝内胆管癌 / 免疫微小環境 / リンパ球 |
Outline of Annual Research Achievements |
肝内胆管癌には、炎症性シグナルの活性化を中心とする「炎症型」と増殖シグナル経路が活性化した「増殖型」の、2種類の分子・遺伝子異常が指摘されている。炎症型ではIL6,10などTh2サイトカインの亢進、COX2やSTAT3経路の活性化を認め、増殖型ではMAPK、c-Met経路の活性化、VEGF発現亢進を認めている。肝内胆管癌における腫瘍免疫について、腫瘍内血管(MVD)とTリンパ球およびPD-L1発現の関連や悪性度に関して報告されているが、腫瘍内のそれぞれの免疫細胞の分布や腫瘍の特徴との関連については不明である。本年度は、肝内胆管癌切除症例の、HE標本に基づき腫瘍細胞と個々の間質細胞の形態とその分布について、浸潤部における腫瘍内の中心部ならびに辺縁部、上皮内癌部について病理学的に検討を行った。 対象症例は、肝内胆管癌切除症例は約80症例(1998年~2013年)であり、肝内胆管癌免疫担当細胞の分布の検討として、腫瘍中心部・辺縁部の比較、上皮内癌・浸潤部の比較を行い、癌組織中に含まれる炎症細胞の程度を検討している。さらに、患者情報として、年齢、性別、背景肝疾患の有無、腫瘍分化度、血管侵襲・リンパ管侵襲、肝外病変の有無、血液データ、発生部位(Large duct type vs. Small duct type)、IPNB合併の有無などを収集した。 今後は、腫瘍内に浸潤する炎症細胞の種類とサイトカイン発現、炎症性シグナルについて組織切片上で解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
解析に相応しい症例かどうか、標本を観察し検討している。凍結サンプルの有無についても調査していることこで、対象症例の選択に時間をかけている。
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Strategy for Future Research Activity |
対象症例について、癌組織中tに含まれる炎症細胞の同定とサイトカイン 量の測定、癌組織中の免疫細胞の遺伝子発現レベルと組織切片のタンパク発現の比較、癌細胞の遺伝子異常の同定と免疫微小環境との比較、上記の検討結果と臨床病理学的因子との比較について、順次行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
前年度に購入する試薬が準備できず、次年度に購入することになったため、物品費の一部を次年度使用額として予定している。
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