2022 Fiscal Year Research-status Report
Centrosome duplication-related molecule SAC3D1: A model of breast cancer progression and prognostic markers
Project/Area Number |
22K06987
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
酒井 康弘 藤田医科大学, 医学部, 講師 (20754394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 一彦 近畿大学, 大学病院, 講師 (10263469)
櫻井 浩平 藤田医科大学, 医学部, 講師 (10608756)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | SAC3D1 / 中心体 / 乳癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
乳癌は腫瘍生物学的特性によって再発リスクや薬剤感受性が大きく異なり、この分子機構や予後因子の解明は乳癌の新たな治療戦略となる。SAC3D1は中心体複製・分裂期制御因子であり、SAC3D1の発現抑制により中心体が1個に減数し,過剰発現により中心体が多数形成されて多極分裂などの異常核分裂が惹起される。本研究では、SAC3D1の乳癌特性マーカーとしての医学的有用性と、乳癌の悪性伸展を助長する生物学的意義を明らかにすることを目的としている。 本年度はヒト乳癌組織を用いて、SAC3D1の発現解析ならびに臨床病理学的因子の相関解析を行った。まず、乳癌患者623例より外科的切除された組織凍結検体から抽出したcDNAを用いて、SAC3D1 mRNAの発現解析を行った。Kaplan-Meier解析を行ったところ、SAC3D1 high群はSAC3D1 low群と比べて無再発生存率が低く、悪性度が高かった。特にestrogen receptor (ER)陽性乳癌でSAC3D1と無再発生存率との相関がより強かった。 次に、ホルマリン固定パラフィン包埋ブロック(FFPE)を用いて乳癌患者270例から外科的切除された組織検体のSAC3D1タンパク発現を免疫組織化学的に解析した。その結果、mRNA解析と同様に、SAC3D1 high群の方が予後が悪かった。SAC3D1発現と臨床病理学的因子との相関を調べるために多変量解析を行ったところ、SAC3D1 high群では高率にリンパ節転移を起こすことが分かり、これが予後不良因子の一端を担っていることが分かった。 以上から、SAC3D1は乳癌の予後マーカーとなることを突き止めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響でヒトの乳癌組織検体の解析に必要な試薬の調達が遅れたため。大きな計画の遅れではなく、現在のところ研究の遂行に支障はない。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きヒトの乳癌組織材料を用いてSAC3D1と臨床病理学的因子の相関解析を進める。また、セルベースアッセイとしてSAC3D1過剰発現・低発現株を樹立し、増殖能・浸潤能や核異型をを評価して、SAC3D1発現が乳癌の予後を悪化させるメカニズムを明らかにしていく予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響でヒトの乳癌組織検体の解析に必要な試薬の調達が遅れたため、次年度使用額が発生した。
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Research Products
(2 results)